健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ナットウ (ナットウ菌) [英]Hay bacillus (Glycine max (L.) MERR.) [学名]Bacillus subtilis (バチルス属)

概要

納豆は、大豆を納豆菌により発酵させたもので、ビタミン類などの栄養素を豊富に含んでいる。納豆そのものや発酵ろ液にふくまれる酵素ナットウキナーゼが、俗に「血栓の溶解に関与する」といわれているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータがない。ビタミンK2は骨たんぱく質の働きや骨形成を促進することから、ビタミンK2を多く含む納豆が、特定保健用食品として許可されている。また豆鼓 (トウチ:大豆の発酵物) の抽出物は、糖の吸収をおだやかにすることから、その抽出物を関与成分とした特定保健用食品が許可されている。安全性については、納豆に含まれるビタミンK2が抗凝血薬 (ワルファリン) の作用を弱めることから、併用摂取を避けるべきと報告されている。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

別名としてナットウ菌がある。納豆菌の発酵ろ液は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。「既存添加物」納豆菌はリストに収載。ナットウに含まれる成分は特定保健用食品の成分となっている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

脂肪、タンパク質、ビタミン類、ナットウキナーゼ。

分析法

調べた文献の中で見当らない。

有効性








循環器・
呼吸器


・高脂血症 (脂質異常症) 患者46名 (53.7±10.0歳、試験群36名、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ナットウキナーゼ200 mg/日を単独もしくはベニコウジ1,200 mg/日と併用で6ヶ月間摂取させたところ、併用群でのみ、血中総コレステロール、LDLコレステロール、総コレステロール/HDLコレステロール比の減少が認められたという予備的な報告がある (PMID:19786378)


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中で見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中で見当らない。

骨・筋肉

・ビタミンK2を含む納豆が特定保健用食品として許可されており、表示例は「本製品は納豆菌の働きにより、ビタミンK2を豊富に含み、カルシウムが骨になるのを助ける骨たんぱく質の働きを高めるよう工夫されています」など。
・48名の健康な人で行った臨床試験の結果、ビタミンK2を含む納豆を14日間摂取したところ、1,295μg/100g、1,730μg/100g (ビタミンK2/納豆) を摂取した群では、骨の形成を助けるオステオカルシンの血中濃度が有意に上昇していたという報告がある (65) 。
・更年期前の健康な女性73名 (平均年齢33.5歳) (試験群55名) を対象に、ビタミンK2を270μg含む納豆30 gを月1回〜週3回、昼食時に1年間摂取させたところ、骨剛性指数に差は認められなかったが、週3回摂取すると、Ca/Cr比が改善し、骨形成マーカー減少の危険が低下したという報告がある (2005139553) 。

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

調べた文献の中で見当らない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中で見当らない。

安全性

危険情報

・納豆の摂取によるアレルギーが複数報告されている。
1) 小児喘息の既往歴がある27歳男性 (日本) が、全身の蕁麻疹、呼吸困難、意識消失を2回経験し、経過観察中に納豆を含む昼食を摂取し、8時間後に同症状が出現したことから、納豆によるアナフィラキシーと診断された (2005068188) 。
2) 気管支喘息やエビ、サバのアレルギーがある22歳男性が、夕食に納豆を摂取し翌朝にアナフィラキシー症状が出現したことが3回あり、食物負荷テストにより納豆による遅発性アナフィラキシーと診断された (2006260952)。
3) アトピー性皮膚炎の既往歴がある12歳男児 (日本) が、夕食に納豆を100 g以上摂取したことがそれぞれ別の日に4回あり、4回とも摂取1〜14時間後に蕁麻疹の頻発およびアナフィラキシーを発症した。プリックテストにより、大豆や他の大豆製品による反応は認められなかったが、納豆および納豆抽出物で陽性であったため、納豆による遅発性アナフィラキシーと診断された (PMID:20958875)
4) アレルギーの家族歴のある7歳男児 (日本) が、納豆を摂取した (摂取量不明) 翌日にアナフィラキシーを起こしたことが3回あった。プリックテストにより、大豆や製造早期の納豆では反応は認められなかったが、製造後時間が経過した納豆の摂取で膨疹径が大きく、負荷試験により、納豆遅発性アナフィラキシーと診断された (2011281178) 。
5) 58歳男性 (日本) が、2年前より膨疹を繰り返し、朝食に納豆を摂取した日の夕方から夜に蕁麻疹が出現したことが2回あったこととプリックテストにより納豆による遅発性アナフィラキシーと診断された (2008338488) 。

・脳卒中歴があり、抗高血圧薬、アスピリン (100 mg/日) 、抗パーキンソン薬を摂取していた52歳の女性が、ナットウキナーゼ400 mg/日を7日間摂取し、小脳の急性出血を再発したという報告がある (PMID:18310985)

禁忌対象者

ワルファリンを投与されている患者では禁忌である。

医薬品等との
相互作用

ビタミンKを含むため、ワルファリンなどの抗血液凝固薬の作用を減弱する可能性があるので注意する。
・健常者13名 (22〜37歳) に、納豆 (ビタミンK1 369 ng/g、MK-7 10893 ng/g含有) 10 gもしくは30 gを単回摂取させたところ、10 g摂取、30 g摂取共に血中ビタミンK2 (MK-7) 濃度が4時間後から上昇し、48時間後でも高値を維持していたため、ワルファリン凝固療法中は納豆の摂取を制限する必要があるという報告がある (1998049621) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中で見当らない。

AHPAクラス分類
及び勧告

参考文献中に記載なし。

総合評価

安全性

・ワルファリンを投与されている患者では禁忌である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・豆鼓の抽出物の糖の吸収をおだやかにする機能は、特定保健用食品の審査で認められている。
・ビタミンK2を含む納豆は、カルシウムが骨になるのを助ける骨たんぱく質の働きを高める機能が特定保健用食品の審査で認められている。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(65) Cochran Library
(1998049621) 医薬ジャーナル.1997;33(10):2559-64
(2005068188) 皮膚科の臨床.2004;46(12):1865-9
(2005139553) Journal of Nutritional Science and Vitaminology.2004;50(2):114-20
(2006260952) アレルギー.2006;55(7):832-6
(PMID:19786378) Asia Pac J Clin Nutr. 2009; 18(3):310-7.
(PMID:18310985) Intern Med. 2008;47(5):467-9.
(PMID:20958875) Pediatr Int. 2010 Aug;52(4):657-8.
(2008338488) アレルギーの臨床. 2008; 28(11):963-6.
(2011281178) 小児科臨床. 2011; 64(7):1659-62.