健康食品等の素材情報データベース

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名称

プエラリア・ミリフィカ、ガウクルア [英]Kwao keur [学名]Pueraria candollei var. mirifica (別名Pueraria mirifica)

概要

プエラリア・ミリフィカ (学名Pueraria candollei var. mirifica、別名Pueraria mirifica) は、タイの落葉広葉樹林に広く分布しているタイに特有のマメ科植物で、根もとは木質化して地下で肥大した塊根を形成する。その塊根は円形の球根のように見え、小さな根を介して接続した形状をとるという特徴をもつ。白ガウクルア (White Kwao Krua) が一般的な名称だが、同名の植物にはプエラリア・ミリフィカと類似の植物特性を有するPueraria candollei var candollei (別名Pueraria candollei) がある。プエラリア・ミリフィカは、古くは赤ガウクルア (学名Butea superba) と呼ばれる植物と混同されていたが、現在では違う植物として区別されている。日本でよく知られている葛 (クズ、学名Pueraria lobata) はプエラリア植物であるが、女性ホルモン作用の強い成分の有無から葛とプエラリア・ミリフィカは全く異なる植物と考えるべきである。
プエラリア・ミリフィカには、プエラリア植物に見出されるプエラリンだけでなく、プエラリア・ミリフィカ特有の識別指標とされているデオキシミロエストロール (deoxymiroestrol) やミロエストロール (miroestrol) などが含まれている。デオキシミロエストロールが試料の抽出および単離手順中に酸化されるとミロエストロールになる。デオキシミロエストロールは非ステロイド化合物であるが、17β-エストラジオールとほぼ同等の強いエストロゲン活性をもち、ミロエストロールになるとエストロゲン活性は低下する。ちなみに、プエラリア植物である葛 (Pueraria lobata) にはデオキシミロエストロールやミロエストロールは含まれていない。
プエラリア・ミリフィカの塊根は若返りの民間薬として知られており、サプリメントや化粧品などに利用されている。俗に、「豊胸によい」「肌によい」「若返りによい」「強壮によい」「不妊によい」「更年期によい」「骨粗鬆症や高脂血症によい」などと言われているが、ヒトにおける有効性については、十分な情報は見当たらない。ヒトにおける安全性については、有害事象として乳房痛、膣出血、イライラや頭痛、吐き気、嘔吐などが認められたという報告がある。
サプリメントから摂取されているプエラリア・ミリフィカの量は1〜2 mg/kg体重/日または約50〜100 mg/日となっている。プエラリア・ミリフィカに含まれる成分は、産地や収穫時期、植物の年齢によってかなり幅があり、それを含む製品についても、含有成分量にかなりの幅があることが指摘されている。ちなみに、製品に含まれるデオキシミロエストロールとミロエストロールを測定した報告では、各製品間でかなりの違いが認められている。これはプエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの摂取によって一定した女性ホルモン様の作用が期待し難く、また、デオキシミロエストロールやミロエストロールが多量に含まれる製品の利用により重篤な有害事象を受ける可能性を示唆している。従って、妊娠中・授乳中・小児によるプエラリア・ミリフィカを含むサプリメントの利用は避け、女性ホルモン関連の医薬品の服用者や治療を受けている人も、自己判断で安易にサプリメントを利用することは避けるべきである。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。