健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ショウガ (生姜、生薑) [英]Ginger [学名]Zingiber officinale ショウガ科 [ショウガ属]

概要

ショウガは熱帯アジアを原産とするショウガ科の多年草で、30〜50 cmに生長する。根茎は多肉質で横臥し、節から草質の偽茎を出す。日本には2,600年以上前に渡来し、クレノハジカミという別名がある。クレは呉 (現在の中国) 、ハジカミは山椒の古名であり、同じく辛味をもつことが語源といわれている。根茎は辛味と佳香があり、古くから香辛料として世界中で広く用いられている。また、根茎は健胃作用のある生薬<生姜 (ショウキョウ)>としても利用され、多くの漢方処方に配合されている。俗に、「胃の働きを助ける」「殺菌作用がある」「風邪によい」「のどによい」などと言われている。有効性については、消化不良と乗り物酔いに対してドイツのコミッションEモノグラフ (薬用植物評価委員会) がその使用を承認している。安全性については、通常の食品として摂取する場合は安全と思われる。乾燥したショウガ根茎を大量に摂取することは妊婦および6歳以下の小児には勧められない。また、胆石のある人が乾燥した根茎を使用する場合、事前に医療従事者に相談する必要がある。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・根茎は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・米国ではGRAS (一般的に安全とみなされた物質) 認定。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・根茎は1〜4%の精油とオレオレジン (oleoresin) を含む。精油の主な成分はジンギベレン (zingiberene) 、クルクメン (curcumene) 、ビサボレン (bisabolene) など。ほかにterpineol、nerol、borneol、sabinene、camphene、cineole、phellandrene、myrceneなどのテルペノイドを含む。刺激 (辛味) 成分は主にジンゲロール (gingerol) 、デヒドロジンゲロン (dehydrogingerone) など。ショーガオール (shogaol) およびジンゲロン (gingerone) は加熱やアルカリ処理により生じた二次的産物である。またhexahydrocurcumin、desmethylhexahydrocurcuminなどのジアリルヘプタノイドを含有する。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・血液凝固系に対する作用はないと思われるとの記載がある (68) 。
その他
・心筋梗塞の既往歴をもつ患者60名 (インド) を対象とした試験で、ショウガ製剤4 g/日を3ヶ月間摂取してもエピネフリン誘導による血小板凝集に影響を与えなかった (PMID:9175175)
・健常人18名 (平均22±3歳、オランダ) を対象とした試験で、生のショウガ根茎15 gあるいはショウガの茎40 gを14日間摂取しても、血小板のトロンボキサンB2産生に影響を与えなかった (PMID:8933126)
・健常男性20名 (インド) を対象とした試験で、ショウガ製剤1,250 mg/日を高脂肪食とともに1週間摂取させたところ、血小板凝集能は有意に低下したが、血清のコレステロール値、トリグリセリド値に変化は認められなかった (PMID:8119760)


消化系・肝臓

一般情報
・薬局方での用途として、消化不良、鼓腸、疝痛、嘔吐、下痢、胃痙れん、その他の胃障害、食欲増進があげられている (61) 。
・コミッションEでは消化不良への使用を承認している (58) 。
・術後の吐き気、嘔吐に対して有効性が示唆されている (94) 。
・6件の二重盲検試験について検討したシステマティックレビューにおいて、3件はショウガ摂取に吐き気、嘔吐抑制効果がないという結果であったが、船酔い、つわり、化学療法による吐き気抑制効果にはそれぞれ1報ずつ有効性が示唆された (67) (PMID:10793599)
RCT
・健常人を対象とした空腹時および食後の消化管運動に対する二重盲検クロスオーバー試験の結果、ショウガの摂取により消化管運動が活発になった (67) (PMID:10442508)
・帝王切開を受ける妊婦239名 (21〜49歳、試験群116名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、通常の麻酔、抗嘔吐薬処置とともにショウガ乾燥粉末1 gを麻酔導入30分前と施術2時間後に摂取させたところ、術中の吐き気の回数が減少したが、吐き気の発生率、嘔吐の発生率と回数、術後の吐き気・嘔吐の発生率と回数、痛みとかゆみに影響は認められなかった (PMID:23510951)
・がん患者576名 (平均53歳、試験群427名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、化学療法初日の制吐剤服用とともに、化学療法開始の3日前からショウガ0.5 g/日、1 g/日、1.5 g/日のいずれかを6日間摂取させたところ、0.5 g/日、1 g/日摂取群で治療による吐き気の抑制が認められた (PMID:21818642)
・過敏性腸症候群の患者45名 (18歳以上、試験群30名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ショウガを1 g/日または2 g/日、28日間摂取させたところ、症状の改善に影響は認められなかった (PMID:24559811)
その他
・化学療法薬プロクロルペラジンの静脈注射後にショウガを経口摂取したところ、悪心を軽減したという報告がある (94) (PMID:10793599) が、相反する情報もあるため、この現象についてはさらなる検証が必要である (94) 。
・つわりのある妊婦がショウガを経口摂取したところ、症状が軽減した (61) (PMID:1988321) (94) (PMID:11405974) (PMID:11275030) (PMID:14634571) ため、つわりに対して経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。

糖尿病・
内分泌

RCT
・II型糖尿病患者64名 (試験群32名、平均49.2±5.1歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ショウガ1 g×2回/日を8週間摂取させたところ、インスリン濃度、HOMA-IR、トリグリセリド値、LDLコレステロール値の低下、QUICKIの上昇が認められたが、体重、空腹時血糖値、HbA1c、総コレステロール値、HDLコレステロール値に影響は認められなかった (PMID: 23496212)
・II型糖尿病患者81名 (試験群40名、平均49.83±7.23歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ショウガ粉末1 g×3回/日を8週間摂取させたところ、空腹時血糖値、HbA1cの低下、QUICKIの上昇が認められたが、BMI、フルクトサミン濃度、インスリン濃度、HOMA-IR、インスリン感受性、β細胞機能に影響は認められなかった (PMID:24559810)
・II型糖尿病患者41名 (試験群22名、平均45.20±7.64歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ショウガ粉末2 g/日を12週間摂取させたところ、空腹時血糖値、HbA1c、ApoB、ApoB/ApoA-I、血清マロンジアルデヒド濃度の低下およびApoA-Iの上昇が認められた (PMID:25561919)

生殖・泌尿器

メタ分析
・2015年3月までを対象に8つのデータベースで検索できた無作為化比較試験27報について検討したメタ分析において、ディル (1報) 、ウイキョウ (1報) 、コロハ (1報) 、ショウガ (3報) 、グアバ (1報) 、バレリアン (1報) 、カミツレ (1報) 、シナモン (1報) などのハーブの月経困難症の痛みに対する効果は、報告数が少なく試験の質が低いため、結論づけることができなかった (PMID:27000311)
RCT
・1次性月経困難の女性105名 (試験群59名、平均21.4±2歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ショウガ根粉末500 mg×3回/日を月経2日前から5日間摂取させたところ、痛みの程度と期間の減少が認められ、月経初日から3日間摂取させたところ、痛みの程度は減少したが期間に影響は認められなかった (PMID:22781186)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・ショウガはコミッションEでは乗り物酔いへの使用を承認しており (58) 、ショウガの乗り物酔い抑制効果に対して有効性が示唆された (61) (PMID:1988321) (PMID:8214465) (PMID:6121968) (PMID:2683568) (PMID:9815340) (PMID:3277342) 。しかし、乗り物に乗る4時間前にショウガを500〜1,000 mg経口摂取しても主観的な症状軽減を示す人もいたが、客観的に有意な効果はなかった (94) (PMID:3277342) (PMID:2062873) (PMID:11538042) という報告があるため、ショウガの乗り物酔い抑制効果に対しては効果がないことが示唆されている (94) 。
・めまいに対して有効性が示唆されている (94) 。
・薬局方で片頭痛に対する抗炎症薬として用いられる (61) 。また、ショウガを経口摂取すると片頭痛の重症度と持続時間が軽減したという報告がある (94) (PMID:3537898) が、この効果についてはさらなる科学的根拠の蓄積が必要である (94) 。
メタ分析
・2014年12月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験8報について検討したメタ分析において、ショウガ科 (ショウガ:5報、クルクミン:2報、ジャワショウガ:1報) の摂取は慢性疼痛の自覚症状軽減と関連が認められたが、試験によるバラツキが大きかった (PMID:25972154)
RCT
・二重盲検クロスオーバー試験において、ショウガ1 gを経口摂取したところ、めまいや悪心は軽減したが、眼振は改善しなかった (94) (PMID:3537898)

免疫・がん・
炎症

一般情報
・薬局方では、リウマチに対する抗炎症薬として用いられる (61) 。予備的な報告によると、ショウガを経口摂取すると、関節リウマチ患者の関節の痛みを軽減するのに役立つことが示唆されている (94) (PMID:2501634) が、この効果については、さらなる科学的根拠の蓄積が必要である (94) 。
・リウマチおよび慢性腰痛患者113名を対象とした中国の試験において、5〜10%のショウガ抽出物を患部に注射したところ、主観的な痛みがほぼ改善し、患部の腫れが軽減、関節の機能が改善した (61) (PMID:1494322)
・特定のショウガ抽出物を用いた試験において、170 mgを1日3回あるいは255 mgを1日2回、3〜6週間摂取させたところ (94) (PMID:10607493) (PMID:11710709) 、立ったり歩いたりした後の痛みや関節のこわばりが軽減したが、機能性、QOL、鎮痛薬の使用量などに改善はみられなかった (94) (PMID:11710709) (PMID:11710700) 。また、ショウガはイブプロフェン400 mg/日、3回と同等の鎮痛効果を示した (94) (PMID:10607493) 。しかし、上記とは異なる製品を用いた第三者企業による試験の結果、変形性膝関節症でショウガの効果が現れるまで3ヶ月かかったとされている (94) (PMID:14609531) 。そのため、ショウガの変形性関節炎への影響についてはさらなる検証が必要である (94) 。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・糖尿病モデル動物を用いた実験で、ショウガはインスリン分泌を増加させ、コレステロール値を低下させたという報告がある (64) (PMID:3537898)
・動物実験で抗痙攣作用が示されている (58) 。

安全性

危険情報

<一般>
・通常食品として適切に摂取すればおそらく安全である (94) 。適切に用いれば、医療目的の経口摂取は安全性が示唆されている (64) (PMID:1988321) (PMID:8214465) (PMID:2205121) (PMID:11275030) (PMID:10607493) (PMID:3277342) 。システマティックレビューの結果、副作用は認められなかった (67) (PMID:10793599)
・通常の量であれば副作用はほとんど出ないが、5 g以上摂取すると副作用発現リスクが高まる可能性がある (PMID:2710801) 。主な副作用としては、腹部の不快感、胸焼け、下痢、口や喉の刺激感が報告されている (PMID:11275030) (PMID:3277342) (63) (67) (PMID:2062873) (PMID:2370094) 。理論的には、過剰摂取で不整脈が起こる可能性がある(63)。外用では、過敏症の人で皮膚炎が起きることがある (61) (63) (109) (PMID:8930476)
・生ショウガを15%含むマーマレードを大量に長期間摂取したところ、血小板凝集阻害が認められたという報告があるが (63) 、乾燥ショウガの効果を調べた無作為化二重盲検比較試験の結果、2 g/日を14日間摂取しても血小板機能に影響はなかったという報告もある (61) (108) (PMID:8165628)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中は生のショウガを適切に摂取する場合、安全である。伝統的に妊娠初期のつわり予防に用いられてきたが、乾燥したショウガは大量に摂取しないこと (68) 。妊娠中における医療従事者の管理下での経口摂取では安全性が示唆されている。妊娠中のショウガの使用については賛否両論があり (94) (PMID:10970756) (PMID:1765212) 、効果と安全性の優先度を考慮して用いるべきである (63) (64) 。胎児の性ホルモンに影響を与えるという予備的な知見が報告されている (63) (94) (PMID:1765212) 。しかし、妊婦を対象とした研究によると、ショウガは胎児に影響を与えることなく、つわりに対して安全に用いることができた (61) (67) (PMID:1988321) 。新生児に重大な奇形が発生する確率は、ショウガを摂取しても通常の1〜3%より高くはならない (64) (PMID:11275030) (PMID:11405974) (PMID:14634571) 。妊娠中・授乳中の摂取による催奇形性は報告されていない (61) (PMID:1988321)
・授乳中の安全性については十分な情報がないため、食品として摂取する以上の使用は避けた方がよい。
<小児>
・6歳以下の小児が通常の食品以外の形態で摂取することは勧められない (61) 。
<その他>
・胃や食道への刺激作用が認められたという報告があるため、胃または十二指腸潰瘍患者は慎重に使用する必要がある (63) 。
・ショウガにはセルロースが含まれており、消化されにくく水分を吸収するため、消化管内で膨張して停滞する恐れがあり、炎症性腸疾患や腸閉塞の既往歴がある人は、生のショウガ片を大量に摂取しないほうがよい (63) 。
・胆石のある人は、乾燥した根茎を使用する場合、事前に医療従事者に相談する必要がある (22) (63) 。
<被害事例>
・59歳女性 (トルコ) が風邪のためにショウガ150 mg×3回/日を5日間摂取し、徐脈、失神を起こした (PMID:21292422)
・洞性頻脈の既往歴がありカルベジロールを服用中の70歳女性 (日本) が、末梢の冷感と痺れの緩和目的で金時ショウガサプリメントを推奨量通り100 mg×24錠/日 (ショウガ乾燥末約1.7 g含有) 、約2ヶ月間摂取したところ、上腹部違和感、食欲低下、褐色尿を呈し、摂取を中止したが、倦怠感が強く、10日後に黄疸を生じたため受診。DLSTにて金時ショウガが陽性を示し、薬物性肝障害DDW-J2004スコアが9点であったため、金時ショウガサプリメントによる急性肝障害と診断された (PMID:25744927)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・慢性的にワルファリンを服用している75歳女性が治療目的でショウガを使用したところ、INR (国際標準化プロトロンビン比) が上昇し、鼻血を呈した (63) 。
・重度の僧帽弁閉鎖障害、心房細動、高血圧症、慢性心不全、変形性関節炎の既往歴があり、フェンプロクモンなどの医薬品を長期服用していた76歳女性 (ドイツ) が、乾燥ショウガ1かけら、ショウガ粉入りの茶を数週間摂取したところ、鼻血、INR値および部分トロンボプラスチン値の上昇が起こり、ショウガの摂取中止および投薬により改善した (PMID:14742762)
・健康な男性12名 (20〜36歳、オーストラリア) を対象とした単盲検クロスオーバー無作為化試験において、ワルファリン25 mg単回投与の前7日間、あるいはその7日後までイチョウの乾燥抽出物を含む製品 (イチョウ葉4 gに相当) 、またはショウガを含む製品 (ショウガ根茎粉1.2 gに相当) を1日3回摂取させたところ、イチョウ製品とショウガ製品にはワルファリンの薬物動態や薬理効果に影響が認められず、またそれぞれ単独でも血液凝固能や血小板凝集能に影響は認められなかった (PMID:15801937)
・健常者26名を対象に、ショウガなどの6種のハーブが含まれている小柴胡湯を摂取させたところ、CYP1A2、3A、およびキサンチンオキシダーゼの活性低下が認められた (63) 。
<試験管内・動物>
・動物実験 (ラット) において、ショウガジュースの摂取はタクロリムスの血中濃度時間曲線下面積 (AUC) を増加させた (PMID:22123127)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ショウガの水-エタノール抽出物はCYP2C19活性を阻害した (PMLID:23346764) 。
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、セイヨウオトギリソウ、ブラックコホシュ、ショウガはタモキシフェン (CYP450の基質) 、イリノテカン (carboxyesteraseの基質) の代謝を阻害した (PMID:23738729)
・in vitro試験 (ラット肝ミクロソーム) および動物実験 (ラット) において、ショウガ精油はCYP1A1、CYP2B1/2、CYP1A2活性を阻害した (PMID:24023002)
<理論的に考えられる相互作用>
・併用するとスルファグアニジン (サルファ剤) の吸収を促進する可能性がある (67) (PMID:3820090)
・血液凝固系に作用するハーブやサプリメント、医薬品との併用で、血液凝固能に影響を与え、理論上出血リスクが高まる可能性がある (61) (63) (64) (PMID:2710801) (PMID:12468270) (PMID:3528776) (PMID:1888002)
・予備的な報告によると、ショウガはインスリン濃度を上昇させることが示唆されている。理論上、糖尿病治療薬との併用で、その作用が増強される可能性がある (63) (94) (PMID:14980006)
・予備的な報告によるとショウガは血圧低下作用、カルシウムチャンネル阻害作用があることが示唆されている。理論上、カルシウムチャンネル阻害薬と併用すると相加的に作用する可能性がある (94) (PMID:15613983)
・ショウガは制酸薬やH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害薬の作用に干渉する可能性がある (63) 。
・理論的には、ショウガは中枢神経系抑制薬の作用を増強する可能性がある (63) 。
・ショウガには強心作用があるため、心筋収縮抑制作用に干渉する可能性や、他の強心薬との相乗作用をもたらす可能性がある (63) 。

動物他での
毒性試験

1. LDLo (最小致死量)
ショウガ塊茎を投与:マウス経口3 g/kg (91) 。
2.LD50 (半数致死量)
ショウガオイルを投与:ラット経口5 g/日以上 (63) 。
3.その他
・細菌を用いたin vitro試験において、ショウガの変異原性成分として[6]-ジンゲロールとショウガオールが同定されたという報告があるが、ヒトの変異原性に及ぼす作用は不明である (63) 。
・in vitro試験 (MTT試験、エームス試験) において、ショウガのクロロホルム抽出物には細胞毒性が、水抽出物には遺伝毒性が認められた (PMID:26281312)

AHPAクラス分類
及び勧告

・生の根はクラス1 (22) 。
・乾燥した根はクラス2b、2d (胆石のある人は使用するときに医療従事者に相談すること)(22) (58) 。

総合評価

安全性

・ヒトに対する安全性については、通常の食品として摂取する場合は安全と思われる。
・乾燥したショウガ根茎を大量に摂取することは妊婦および6歳以下の小児には勧められない。
・胆石のある人が乾燥した根茎を使用する場合、事前に医療従事者に相談する必要がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・コミッションEは消化不良と乗り物酔いに対しての使用を承認している。
・つわりや術後の吐き気、嘔吐の軽減に対して有効性が示唆されている。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(58) The Complete German Commission E Monographs
(61) WHO monograph on selected medicinal plants, WHO
(64) 健康食品データベース 第一出版 Pharmacist's Letter/Prescriber's Letterエディターズ 編 (独)国立健康・栄養研究所 監訳
(68) The ABC Clinical Guide to Herbs, Thieme, Mark Blumenthal
(67) ESCOP Monographs 2nd ed, Thieme
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