香港衛生署が公表した西洋薬成分含有の漢方薬(中成薬)及び健康製品リスト3(2005年)

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香港衛生署が公表した西洋薬成分含有の漢方薬(中成薬)及び健康製品リスト3(2005年)

漢方薬(中成薬)と西洋薬成分について
 中国では昔から、各人の症状や体質に合わせて処方した生薬が煎じて服用されてきました。しかし現代では、中医学理論に基づいて、多くの人に共通する処方を選別し、その処方を携帯が便利で品質が安定した錠剤・丸剤・液剤・散剤等として用いるようになってきました。それらの製剤は「中成薬」と言い、中国各地の医薬品メーカーで製造・販売されています。日本でも、ある会社から「××××丸」(厚生労働省承認中成薬)という商品が発売されています。

 中国では基本的に通常の漢方薬に西洋薬成分を入れてはいけないことになっています。もし漢方薬に西洋薬成分を添加する場合は、事前に中国公的機関によって登録・許可を受け、添加した西洋薬成分及び含量を明示することになっています。しかし、一部の業者は自社製品の効果を上げるため、無許可で西洋薬成分を漢方薬に添加して製造・販売しています。これらの製品は、添加した西洋薬成分が明示されていないため、服用により健康被害を引き起こす恐れがあります。そこで、香港衛生署は定期的に西洋薬成分含有の漢方薬(中成薬)及び健康製品を摘発し、ウェブ上に公表しています[リンク先→http://www.info.gov.hk/dh/]。

 最近問題になっている健康食品等に関わる健康被害の殆どは違法な医薬品成分の添加が関係し、それらの事例は既に日本の厚生労働省及び都道府県などの機関からも公表されています。今回香港で公表されている製品のほとんどは漢方薬(中成薬)で食品ではありません。しかし、漢方薬等を含めた健康関連製品が容易にインターネット等を介して入手できる環境では、香港で摘発された製品が日本において健康食品のカテゴリーで流通し、健康被害を引き起こす可能性があり注意する必要があります。

公表されている具体的な製品情報
 下記のリストは、主に香港衛生署の公共衛生と疾病監督部門(Public Health and Disease Serveillance)が公表した公共衛生公告(Public Health Announcements)[リンク先→http://www.info.gov.hk/dh/new/bulletin/bullet.htm]で公開されている情報をもとに作成したものです。

※注:公表サイトは違法商品に対する処分の終了などの事情により閉じられることがあります。また、紹介している情報は過去における漢方薬(中成薬)及び健康製品に医薬品成分が検出された事例であり、現在該当する商品が継続的に同様な問題を起こしているとは限りません。文章の翻訳はできるだけ正確に行うようにしておりますが、不適当なところもあるかもしれませんので、香港衛生署サイトの関連リンクもご参照ください。

西洋薬成分含有中成薬の回収(2005年10月6日)
Recall of proprietary Chinese medicines with Western drug ingredients (6 October 2005)
[リンク先→http://www.info.gov.hk/dh/new/2005/Oct/051006e1.htm]

  • 商品名(形態):「骨刺丹(カプセル)」、「風舒絡(カプセル)」
  • 含有西洋薬成分及び副作用:「骨刺丹」に西洋薬成分インドメタシン(indomethacin)を含有。「骨刺丹」製造者は「骨刺丹」と同じ原料で「風舒絡(カプセル)」を生産するため、「風舒絡(カプセル)」にも西洋薬成分インドメタシン(indomethacin)を含有すると疑われる。インドメタシン(indomethacin)は抗炎症薬で、既知の副作用は出血を含む胃腸障害、頭痛及び眩暈。
  • 健康被害と対応:衛生署は当該2製品の服用で不具合が生じた報告を未だに受けていないという。署は苦情を受け、「骨刺丹」を購入し検査したところ、当該製品に西洋薬成分インドメタシン(indomethacin)を検出。衛生署は10月6日に、副作用を引き起こす可能性のある西洋薬成分が含有されていることから、当該2製品の購入及び服用をしないよう市民に呼びかけた。署は販売者に対し、当該2製品の市場からの回収と衛生署への提出を指令。当該製品を購入した市民に対しては服用を早急に止め、不具合の場合受診するよう通告。市民は当該製品を廃棄し、或いは販売者、または衛生署の関連部署に提出しもよいとしている。衛生署は市民の問合せに供するホットライン番号を設置。衛生署関係者は輸入業者、卸業者、小売業者に対し、未登録の薬物の保有と販売は違法であり、処罰されると警告。また、関節炎或いは重症の痛みを罹っている市民は必要なら医師の意見を求め適切な薬を服用するよう説明。
  • 問題点:香港の薬事関連法規では、インドメタシン(indomethacin)を含有する製品は毒物であり、医師の処方及び薬剤師の監督でしか販売できない。


(※上記の写真は香港衛生署サイトより加工転載)


西洋薬成分含有健康製品を発見(2005年10月5日)
Health product with western drug ingredients (5 October 2005)
[リンク先→http://www.info.gov.hk/dh/new/2005/Oct/051005e2.htm]

  • 商品名(形態):「神農丸(カプセル)」
  • 含有西洋薬成分及び副作用:当該製品には2種類の西洋薬成分が検出された。ピロキシカム(piroxicam)は消炎鎮痛薬で、副作用は胃腸不快感及び肝障害。フロセミド(furosemide)は体に過剰の水分を取り除くのに使用される利尿薬で、副作用は胃腸不快感及び眩暈。
  • 健康被害と対応:衛生署が1名の74歳男性患者を調査し、10月5日に副作用を引き起こす可能性のある西洋薬成分を含有する製品として、購入及び服用をしないよう市民に呼びかけた。男性が多項目の健康問題で病院にて血液検査したところ肝機能の異常を発見。彼は関節痛でマレーシアから購入の「神農丸」を7年間服用。肝機能異常は該製品の服用により引き起こされたことが疑われた。当該製品を使用している市民は、早急に服用を即停止し、不具合のある場合受診するよう通告。市民は当該製品を廃棄し、あるいは衛生署の関連部署に提出し、衛生署関係者は関節痛を罹っている市民が必要なら医療専門家に相談し、適切なアドバイスあるいは薬を求めなければならないと話した。衛生署は当該例の資料をマレーシア、内陸及びマカオの衛生当局に通知。衛生署は市民の問合せに供するホットライン電話番号を設置。
  • 問題点:香港の薬事関連法規により、当該2種類の西洋薬成分を含有する製品は毒物であり、医師の処方及び薬剤師の監督でしか販売できない。


(※上記の写真は香港衛生署サイトより加工転載)