健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

核酸 (DNA、RNA) [英]Nucleic acid [学名]-

概要

核酸は、DNAやRNAといわれる遺伝情報をもつ高分子であり、細胞増殖や成長に関与する。特に傷口、肝臓切除あるいは免疫系に関する治療中など、体組織が成長しているような状態のもとでは核酸の必要量が高まる。酵母や鮭の白子は核酸を多く含む。俗に、「老化を防ぐ」「美肌効果がある」と言われているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たらない。ただし、L-アルギニンおよびエイコサペンタエン酸とともに経口摂取もしくは経腸投与した場合、手術後または重篤な疾患の回復促進、免疫機能の向上に有効性が示唆されている。安全性については、通常食事に含まれるDNA、RNAを摂取する場合はおそらく安全である。しかし、サプリメントとして経口摂取した場合の安全性に関する信頼できるデータは十分ではなく、妊娠中の大量経口摂取は危険性が示唆されている。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・プリンまたはピリミジン塩基、ペントース、リン酸から成るヌクレオチドを基本単位とし、リン酸が各ヌクレオチド間でジエステル結合して重合した長い鎖状のポリヌクレオチド。糖部分がリボースかデオキシリボースかによってRNAとDNAの2種類に大別される。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・L-アルギニンおよびエイコサペンタエン酸とともに経口または経腸摂取した場合、手術後または重篤な疾患の回復を早めたり、免疫系を活性化するのに有効性が示唆されている (94) 。手術患者に与える食事にRNAをL-アルギニン、エイコサペンタエン酸とともに加えたところ、手術部の感染症予防、傷の治癒、回復期間の短縮に役立った (PMID:1377838) (PMID:7539633) (PMID:7536138) (PMID:11551575)
・早期産児にヌクレオチドを投与すると、IgAおよびIgMレベルが上昇した (PMID:9225341) (PMID:10475592)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

一般情報
火傷患者の症状軽減には、標準的な栄養剤と比較して、核酸入りの栄養剤 (脂肪酸、アルギニンを含む) の経腸投与は効果がないことが示唆されている (PMID:9191659)
RCT
・日常的に有酸素トレーニングを行っている男性30名 (試験群15名、平均22.6±2.1歳、セルビア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、舌下スプレーを用いヌクレオチド50 mg/日を14日間摂取させたところ、NK細胞の細胞障害活性および血清IgA濃度の上昇、疲労困憊までの走行時間の延長が認められたが、白血球数、NK細胞数、血清IgM濃度、IgG濃度、主観的運動強度、最大心拍数、トレッドミルの走行スピードに影響は認められなかった (PMID:24284618)





試験管内・
動物他での
評価

・ヒトフローラ型腸内細菌叢をもつマウスに核酸を投与すると、血清中のIgE、IgG1レベルが低下した (PMID:10848920)
・卵白アルブミン (OVA) 特異的T細胞受容体トランスジェニックマウスにヌクレオチドを経口投与すると、脾臓細胞と腹腔マクロファージのIFN-γ、IL-12産生を亢進させ、OVAと水酸化アルミニウムゲルを腹腔内投与する条件では血中OVA特異的IgEレベルを低下させた (PMID:10859467)

安全性

危険情報

<一般>
・DNA、RNA ともに、食物から摂取する場合はおそらく安全である (94) 。
・サプリメントとして摂取した場合のDNA/RNA 複合剤の安全性に関する信頼できるデータは十分でない (94) 。
・オメガ-3脂肪酸およびL-アルギニンとともに腸溶の栄養剤として摂取した場合のRNA はおそらく安全である (PMID:1377838) (PMID:7536138) (PMID:9191659) (PMID:7874893)(PMID:11551575) (94) 。
<小児>
・サプリメントとして核酸を含む乳児用ミルクは、おそらく安全である (PMID:10565405)
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントとしての摂取は危険性が示唆されている。経口摂取されたDNA は胎盤を通過し、変異原となる可能性があるという説がある (94) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・DNA、RNAともに、医薬品、ハーブおよびサプリメントとの相互作用については、十分なデータがない (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・DNA、RNAはともに、食物から摂取する場合はおそらく安全である。
・核酸を含む乳児用ミルクは、小児に対しておそらく安全である。
・サプリメントとして経口摂取した場合の安全性については信頼できるデータは十分ではない。
・妊娠中のサプリメントとしての大量経口摂取は危険性が示唆されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・L-アルギニンおよびエイコサペンタエン酸とともに経口摂取もしくは経腸投与した場合、手術後または重篤な疾患の回復促進、免疫系の活性化に有効性が示唆されている。
・核酸入りの栄養剤(脂肪酸、アルギニンを含む)の経腸投与は、火傷患者の症状軽減には効果がないことが示唆されている。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:9225341) Nutrition 1997 May;13(5):465-9
(PMID:10475592) Biofactors 1999;10(1):67-76
(PMID:10848920) Clin Exp Allergy 2000 Jul;30(7):979-87
(PMID:10859467) Int Arch Allergy Immunol 2000 May;122(1):33-41
(PMID:7539633) Eur J Surg. 1995 Feb;161(2):115-22.
(PMID:11551575) Lancet. 2001 Sep 1;358(9283):696-701.
(PMID:9191659) J Trauma. 1997 May;42(5):793-800; discussion 800-2.
(PMID:7874893) Crit Care Med. 1995 Mar;23(3):436-49.
(PMID:10565405) Curr Opin Clin Nutr Metab Care. 1998 Nov;1(6):527-30.
(PMID:1377838) Surgery. 1992 Jul;112(1):56-67.
(PMID:7536138) Crit Care Med. 1995 Apr;23(4):652-9.
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(PMID:24284618) Nutrients. 2013 Nov 21;5(11):4776-85.
(94) Natural Medicines