健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ビタミンB12 (シアノコバラミン) [英]Vitamin B12 (Cyanocobalamin) [学名]Vitamin B12 (Cyanocobalamin)

概要

ビタミンB12は、葉酸とともに造血において重要な役割を果たしている水溶性ビタミンの1つである。また、葉酸やビタミンB6とともに、動脈硬化の危険因子とされているホモシステインの血中濃度を正常に保つ働きがある。一日に必要な量は非常に微量で、通常の食事では欠乏することは少ないが、菜食主義者や高齢者では欠乏が見られることがある。一般に「悪性貧血を防ぐ」「葉酸と協力して赤血球の産生に働く」「神経の機能を維持する」などと言われている。ヒトでの有効性については、ビタミンB12欠乏の予防と治療に対して有効性が示されている。安全性については、適切に摂取する場合はおそらく安全であるが、コバラミンやコバルトに過敏症の人は禁忌とされている。いくつかの医薬品はビタミンB12の体内濃度を低下させるため、欠乏症を招くおそれがある。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。基礎的な解説は「ビタミンB12解説」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。「指定添加物」 (塩酸塩として強化剤) である。
・「栄養機能食品」の対象成分である (下限値:0.60μg、上限値:60μg) )。→通知文1 (PDF) 通知文2 (PDF)

成分の特性・品質

主な成分・性質

・シアノコバラミンはビタミンB12の中で最も安定な化合物である。暗赤色の結晶又は粉末。分子量 (MW) 1355。水、アルコール、フェノールに溶けるが、アセトン、エーテルには溶けない。吸湿性。補酵素型はアデノシルメチオニンとメチルコバラミンである。融点210〜220℃。

分析法

・Lactobacillus delbrueckii subsp. Lactis ATTCC 7830の生育度を利用する微生物定量法が一般的である (106) 。

有効性








循環器・
呼吸器


<血中ホモシステイン>
一般情報
・正常な腎機能の人における高ホモシステイン血症の治療に、経口摂取でおそらく有効である (94) 。ビタミンB12は葉酸と、時にはピリドキシンと組み合わせて、血中ホモシステインレベルを有意に下げると思われる。この効果はビタミンB12欠乏症の人で最も有効と思われる。ただし、ビタミンB12、葉酸、ピリドキシンにより得られるホモシステインレベルの低減が、冠状動脈、脳、心臓病の罹患率と死亡率を下げるかどうかはまだはっきりしない (94) 。
・末期の腎臓病患者における高ホモシステイン血症の治療に、葉酸と他のビタミンと組み合わせた場合、経口摂取でおそらく有効である (94) 。この組み合わせはホモシステインレベルを有意に下げると思われる。ビタミンB12の補助は、ビタミンB12の体内レベルが低く、ホモシステインレベルが高い人で最も効果的であろう (94) 。
・経口摂取で、一般的な麻酔に伴い増加したホモシステインを減少させるのに、有効性が示唆されている (94) 。25 mgのピリドキシンと2.5 mgの葉酸 および500μgのビタミンB12のサプリメントを毎日摂取した結果、亜酸化窒素を使う一般的な麻酔により上昇したホモシステイン濃度を減少させる可能性がある (94) 。
RCT
・血中ホモシステイン濃度が高い高齢者100名 (試験群50名、平均73.4歳、ニュージーランド) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、1日に葉酸 1 mg+ビタミンB12 0.5 mg+ビタミンB6 10 mgを2年間摂取させたところ、血漿中総ホモシステイン濃度は低下したが、S-アデノシルホモシステイン、S-アデノシルメチオニン濃度に影響は与えなかった (PMID:20089204)
・血中ホモシステイン濃度の高い高齢女性31名 (試験群17名、平均75.4±8.0歳、クロアチア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸800μg/日+ビタミンB12 1,000μg/日を4ヶ月間摂取させたところ、血漿ホモシステイン濃度の低下が認められたが、骨代謝マーカー (血清アルカリフォスファターゼ、血清I型コラーゲン架橋C-テロペプチド) に影響は認められなかった (PMID:23507227)

<血管>
一般情報
・葉酸、ピリドキシンと併用して経口摂取で、冠動脈血管形成術後の再狭窄を減少させるのに、有効性が示唆されている (94) 。葉酸1 mgとビタミンB12を400μgとピリドキシン10 mgを毎日摂取した結果、ホモシステイン濃度を減少させ、バルーン血管形成術を受けた患者の再狭窄を減少させた。しかし、その病巣にステント (人工血管) 処置を受けた患者においては、変化はみられなかった。ピリドキシンと葉酸とビタミンB12の併用は実際には再狭窄のリスクが増大することを示唆している研究者もいる (94) 。
メタ分析
・2008年までを対象に7つのデータベースで検索できた無作為化比較試験8報について検討したメタ分析において、ホモシステイン濃度を低下させるためにビタミンB12、B6、葉酸を1年以上投与することは、心筋梗塞と脳卒中の発症リスク、全死亡率に影響を与えなかった (PMID:19821378)
・2006年3月までを対象に、3種のデータベースで検索可能な無作為化比較試験16報をメタ分析したところ、ビタミンE、ビタミンC、β−カロテン、セレンの抗酸化物質および葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12のB群ビタミンの投与はアテローム性動脈硬化症の進行に効果が認められなかった (PMID:17023716)
・2008年12月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験17報について検討したメタ分析において、心臓もしくは腎臓に疾患のある人に対する葉酸の単独またはビタミンB12、ビタミンB6との併用投与は、心発作、冠状動脈疾患、脳卒中の発症リスクや全死亡率に影響を与えなかった (PMID:19912385)
・2010年11月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験19報について検討したメタ分析において、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12のB群ビタミンの摂取は、脳卒中リスク低減 (14報) と関連が認められたが、心血管疾患 (14報) 、冠状動脈疾患 (14報) 、心筋梗塞 (10報) 、心血管疾患による死亡 (9報) 、全死亡 (15報) のリスクに影響は認められなかった (PMID:22652362)
・2012年11月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験50報について検討したメタ分析において、ビタミンや抗酸化物質 (ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、β-カロテン、セレン) のサプリメント摂取は心血管疾患 (心筋梗塞、狭心症、脳卒中、一過性虚血発作) の発症および心血管関連死、心突然死のリスクに影響を与えなかった (PMID:23335472)
・2013年4月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験18報 (検索条件:期間≧12ヶ月) について検討したメタ分析において、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の摂取は脳卒中の発症リスクに影響を与えなかった (PMID:24282609)
・2012年8月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験14報 (検索条件:期間≧6ヶ月) について検討したメタ分析において、B群ビタミン (葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12単独もしくは併用) の摂取は、脳卒中の発症リスクを低下させた (PMID:24049135)
・2013年4月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験24報 (検索条件:期間≧6ヶ月) について検討したメタ分析において、B群ビタミンサプリメントの摂取は、主要心血管イベント (23報) 、心血管関連死 (15報) 、心筋梗塞 (19報) 、脳卒中 (18報) のリスクや全死亡率 (20報) に影響を与えなかった (PMID:25238614)
RCT
・心血管リスクの高い女性5,442名 (42歳以上、プラセボ群2,721名、アメリカ) に血漿ホモシステイン値を下げるB群ビタミンの錠剤 (1日にそれぞれ葉酸 2.5 mg、B6 50 mg、B12 1 mg) を7.3年間摂取させた二重盲検無作為化試験において、心血管リスクは下がらなかった (PMID:18460663)
・冠状動脈疾患又は大動脈弁狭窄症患者3096名 (女性20.5%、平均61.7歳、ノルウェー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、1日あたり 0.8 mg葉酸+0.4 mgビタミンB12を摂取させたところ血中ホモシステイン濃度の低下がみられたが、葉酸+ビタミンB12及びビタミン B6 (40 mg/日) をそれぞれ平均38.4ヶ月間摂取させても、複合発症リスク (死亡、急性心筋梗塞、不安定狭心症、血栓塞栓性脳卒中) は軽減されなかった (PMID:18714059)
・冠動脈疾患の患者 (経皮的冠動脈形成術を受けた患者を含む) 348名 (60±10.2歳、試験群265名、ノルウェー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸を0.8 mg/日、ビタミンB12を0.4 mg/日、ビタミンB6を40 mg/日、3種類併用もしくは葉酸とビタミンB12 の併用、ビタミンB6の単独で平均10.5ヶ月間摂取させたところ、冠状動脈の直径狭窄や最小内腔径の変化は認められず、逆に葉酸とビタミンB12の併用群では急速な狭窄を進行させる可能性が示された (PMID:20494665)
・急性心筋梗塞の経験者3,749名 (ノルウェー) を対象とした無作為化比較試験において、毎日、0.8 mgの葉酸と0.4 mgのビタミンB12と40 mgのビタミン B6、もしくは0.8 mgの葉酸と0.4 mgのビタミンB12、あるいは40 mgのビタミンB6を摂取させた結果、葉酸とビタミンB12を摂取した人々でホモシステイン濃度の低下がみられたが、どの群においても心筋梗塞、脳卒中、冠状動脈疾患による突然死の再発リスクは軽減されなかった (PMID:16531614)
・心筋梗塞の既往歴のある成人12,064名 (64.2±8.9歳、試験群6,033名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸2 mg/日+ビタミンB12 1 mg/日を平均6.7年間摂取したところ、冠状動脈疾患、心臓発作、脳卒中、がん発症のリスクや死亡率に影響は認められなかった (PMID:20571015)
・最近7ヶ月以内に脳卒中もしくは一過性脳虚血発作を発症した患者8,164名 (平均62.6±12.5歳、試験群4,089名、20ヵ国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸 (2 mg/日) 、ビタミンB6 (25 mg/日) 、ビタミンB12 (0.5 mg/日) を3.4年間 (中央値) 摂取させたところ、脳卒中、心筋梗塞、およびこれらを原因とした死亡リスク(PMID:20688574)、全がん、各種がん、がんによる死亡リスク (PMID:22474057) 、骨粗鬆症性骨折、股関節骨折リスク (PMID:24004645) に影響は認められなかった。また、この試験の二次解析において、8,072名を対象とした抗血小板薬服用と心血管疾患リスクとの関連では、抗血小板薬服用者 (6,609名、平均62.9±12.3歳、試験群3,306名) では脳卒中、心筋梗塞、およびこれらを原因とした死亡リスクに影響は認められなかったが、抗血小板薬非服用者 (1,463名、平均61.1±13.2歳、試験群734名) ではリスクの低下が認められた (PMID:22554931) 。血管内皮機能との関連では、285名 (試験群143名) を対象とした6ヶ月間摂取で、炎症 (高感度C反応性蛋白、sCD40L、IL-6) 、内皮機能 (VCAM-1、ICAM-1、vWF) 、血液凝固 (P-セレクチン、プロトロンビンフラグメント1、2) マーカーに影響は認められず (PMID:15569860)、162名 (試験群83名、平均64±12歳) を対象とした3.9±0.9年間摂取で、頸動脈内膜中膜厚や血流依存性血管拡張反応に影響は認められなかった (PMID:18803866) 。脳・神経系との関連では、273名 (試験群136名、平均62.9±12.1歳) を対象とした7.1 ± 2.1 年間摂取で、うつ病の発症リスク低減と関連が認められ (PMID:20976769) 、359名 (試験群174名、平均64.8±12.4歳) を対象とした2年間摂取で、脳のMRIによる白質病変の変化やラクナ梗塞のリスクに影響は認められず (PMID:23093615) 、2,214名 (平均63.6±11.8歳、試験群1,110名) を対象とした2.8年間摂取で、認知機能検査結果 (MMSE) や認知症の発症、認知機能の低下リスクに影響は認められなかった (PMID:23765945)
・心筋梗塞、不安定狭心症、虚血性脳卒中のいずれかの既往歴がある2,501名 (男性60.9±8.8歳、女性63.2±9.7歳、試験群1,875名、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、B群ビタミン (5-メチルテトラヒドロ葉酸560μg/日、ビタミンB6 3 mg/日、ビタミンB12 20μg/日) とn-3系不飽和脂肪酸600 mg/日 (EPA:DHA=2:1) のどちらか、または両者を平均4.7年間摂取させたところ、主要心血管イベントのリスク (PMID:21115589) 、血圧 (PMID:21801476) に影響は認められず、男性のn-3系不飽和脂肪酸摂取群でのみ抑うつ症状の増加が認められた (PMID:22648722) 。また、そのうち、1,748名 (平均61.0±8.8歳、試験群1,323 名) を対象として認知機能を検討したところ、影響は認められなかった (PMID:21593490) 。また、2,029名 (平均61.2±8.8歳、試験群1,513名) を対象とした3.1±0.4年摂取で、健康関連QOL (SF-36スコア) を検討したところ、B群ビタミン摂取群で精神問題に起因する活動制限が増加し、心筋梗塞既往者においては、n-3系不飽和脂肪酸摂取群で活力の低下が認められた (PMID:24465438) 。また、冠動脈心疾患の既往歴がある1,863名のみを対象とした4.2±1.0年間の調査では、B群ビタミン摂取群で冠動脈再建のリスク増加が認められた (PMID:22365647)
・血管疾患もしくは糖尿病の患者5,522名 (カナダ) を対象とした無作為化比較試験において、2.5 mgの葉酸と1 mgのビタミンB12と50 mgのビタミンB6を含む錠剤を毎日摂取させた結果 、血漿ホモシステイン濃度の低下はみられたが、心血管疾患、心筋梗塞、脳卒中のリスクは軽減されなかった (PMID:16531613)
・I型またはII型糖尿病性腎症患者238名 (試験群119名、平均60.7歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸2.5 mg、ビタミンB6 25 mg、ビタミンB12 1 mgを含む錠剤を1日1回、36ヶ月間摂取させたところ、糸球体ろ過量 (GFR) は減少し、心筋梗塞や脳卒中発作の発生率は増加した (PMID:20424250)
・進行性慢性腎臓病もしくは末期腎臓病の成人患者2056名 (試験群1032名、平均65.4歳、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、葉酸 (40 mg/日)、ビタミンB6 (100 mg/日) 、ビタミンB12 (2 mg/日) を約3.2年間摂取させたところ、総死亡率、心筋梗塞と脳卒中の発生率、透析導入までの時間、透析患者の血栓症への時間に影響はみられなかった (PMID:17848650)
・血液透析を受けている末期腎臓病患者650名 (61±13歳、試験群327名、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸 (5 mg) 、ビタミンB12 (50μg) 、ビタミンB6 (20 mg) を3回/週、2年間摂取させたところ、死亡率、心血管イベント発生率に影響はなかった (PMID:20231532)
・腎臓移植を受けた患者4,110名 (試験群2,056名、平均52±9.4歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、葉酸 (5 mg) 、ビタミンB6 (50 mg) 、ビタミンB12 (1 mg) を平均4年間摂取させたところ、ビタミンB6 (1.4 mg) 、ビタミンB12 (2μg) を摂取させた群と比較して、血中総ホモシステイン濃度は低下したが、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化症などの心血管疾患の発症リスク、全死亡率、透析が必要な腎不全の発症リスクに影響は認められなかった (PMID:21482964)
・血中ホモシステイン濃度が高めの男性132名 (30〜49歳、試験群99名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、B群ビタミン (葉酸1 mg/日、ビタミンB6 7.2 mg/日、ビタミンB12 0.02 mg/日) と抗酸化ビタミン(ビタミンC 150 mg/日、ビタミンE 67 mg/日、β-カロテン9 mg/日) をどちらか、または併用で8週間摂取させたところ、血中の非対称型ジメチルアルギニン (ADMA:内因性一酸化窒素合成酵素阻害物質) やC反応性蛋白 (炎症マーカー) の濃度に影響は認められなかった (PMID:20401662)
・成人58,730名 (40〜79歳、日本) を対象としたコホート研究において、食事からのビタミンB12摂取は、男性 (23,119名) で脳卒中、心血管疾患のリスク増加と関連が認められたが、女性では認められず、冠動脈疾患、心不全のリスクに影響は与えなかった (PMID:20395608)
・健康な高齢者390名 (試験群195名、平均66.7±4.5歳、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンC 50 mg/日とともに、400μg/日の葉酸+2 mg/日のビタミンB6+10μg/日のビタミンB12を12ヶ月間摂取させたところ、ビタミンC単独摂取に比較し、フラミンガムリスクスコア (冠動脈疾患リスク指標) の評価因子のうち血漿HDLコレステロール値の上昇が認められたが、血漿総コレステロール値、収縮期血圧に影響は認められなかった (PMID:24916013)
その他
・成人40,803名 (40〜59歳、日本) を対象としたコホート研究において、食事からの葉酸、ビタミンB6、または、ビタミンB12の摂取は、マルチビタミン非利用者においてのみ、心筋梗塞のリスク低下と関連が認められたが、全体では冠状動脈疾患、心筋梗塞のリスクに影響は与えなかった (PMID:18460491)


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・心血管疾患歴もしくは心血管疾患のリスク要因を持つ女性4,252名 (試験群2,132名、63.1±8.9歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸 (2.5 mg/日) とビタミンB12 (1 mg/日) 、ビタミンB6 (50 mg/日) を約7.3年間摂取させたところ、糖尿病の発症リスクに影響は認められなかった (PMID:19491213)

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

<認知機能>
メタ分析
・2011年8月までを対象に4つのデータベースで検索できた50歳以上の成人を対象とした無作為化プラセボ比較試験19報について検討したメタ分析において、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸の単独もしくは併用摂取は、認知障害の有無に関わらず、認知機能に影響を与えなかった (PMID:22232016)
・2010年9月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験 (>100名、>3ヶ月間) 11報について検索したメタ分析において、高齢者によるB群ビタミン (葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6) 摂取は、記憶、反応速度、実行機能、全般的認知機能評価の変化 (4報) 、MMSE認知テストスコア (7報) に影響を与えなかった (PMID:24965307)
RCT
・健康な高齢女性220名 (平均63歳、試験群111名、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンサプリメント (ビタミンC 150 mg、ビタミンE 36 mg、ビタミンB1 2.4 mg、ビタミンB2 3.2 mg、ビタミンB6 3.4 mg、ビタミンB12 9μg、ナイアシン34 mg、パントテン酸16 mg、ビオチン200μg、葉酸400μg、カロテン9 mg、マグネシウム50 mg、セレン60μg含有) を6ヶ月間摂取させたところ、認知機能に影響は認められなかった (PMID:15917019)
・血漿ホモシステイン濃度が高い (13μmol/L以上) 、健康な65歳以上の高齢者 (ニュージーランド) を対象とした二重盲検ランダム化比較試験において、ビタミンB12 (500μg) と葉酸 (1000μg) とビタミンB6 (10 mg) を含むサプリメントを1日1錠、2年間摂取した結果、血漿ホモシステイン濃度は低下したが、認知機能試験の成績は改善しなかった (PMID:16807413)
・血管疾患を有する高齢患者 (イギリス) において、最長1年間にわたるビタミンB12 (500μg) に葉酸 (2.5 mg) を加えた経口摂取は、血漿ホモシステイン濃度をかなり低下させるものの、短期的にも中期的にも認知機能への有意な効果がなかったというランダム化比較試験の報告がある (PMID:16332666)
・軽度〜中程度のアルツハイマー症患者409名 (平均76.3±8歳、試験群240名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、5 mg/日の葉酸、25 mg/日のビタミンB6、1 mg/日のビタミンB12を18ヶ月間併用させたところ、血中ホモシステイン濃度の低下がみられたが、アルツハイマー認識症状スコア (ADAS-cog) に効果は認められず、抑うつ傾向の増加が認められた (PMID:18854539)
・高血圧症の男性高齢者299名 (試験群150名、平均79.3±2.8歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンB12を400μg/日、ビタミンB6を25 mg/日、葉酸を2 /日、2年間摂取させたところ、アルツハイマー認識症状スコア (ADAS-cog) に影響は認められず、8年後までの追跡調査でも認知障害、痴呆症の発症率に影響はなかった (PMID:20861451)
・心労のある高齢者900名 (試験群447名、平均65.92±4.30歳、オーストラリア) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、葉酸を400μg/日とビタミンB12を100μg/日、2年間摂取させたところ、認知機能の評価 8項目中、3項目 (TICS-M total、TICS-M immediate、TICS-M delayed recall) で改善が認められた (PMID:22170358)
・軽度認知症の高齢者168名 (試験群85名、平均77.0±5.2歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸を0.8 mg/日、ビタミンB6を20 mg/日、ビタミンB12を0.5 mg/日、24ヶ月間摂取させたところ、MRI画像解析による脳萎縮率の増加抑制が認められた (PMID:20838622)
・中等度ビタミンB12欠乏の高齢者201名 (試験群99名、平均79.9±3.5歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンB12 1 mg/日を12ヶ月間摂取させたところ、複合筋活動電位、知覚神経活動電位、中枢運動伝導 (小指外転筋誘発電位) 、臨床神経学的検査 (膝蓋腱、足関節反射、拇指間隔低下) 、認知・精神的機能 (カリフォルニア言語学習テスト) に影響は認められなかった (PMID:26135351)
・血漿ホモシステイン値が高めの高齢者856名 (試験群425名、平均72.6±5.7歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンD3 15μgとともに、葉酸400μg+ビタミンB12 500μgを2年間摂取させたところ、認知機能テスト (エピソード記憶、注意力とワーキングメモリー、情報処理速度、実行機能) に影響は認められなかった (PMID:25391305)
その他
・高齢者965名 (65歳以上、アメリカ) を対象としたコホート研究において、ビタミンB12、ビタミンB6の摂取はアルツハイマーのリスクに影響は与えなかった (PMID:17210813)

<その他脳・神経>
一般情報
・メチルコバラミンは経口摂取で、睡眠相後退症候群 (delayed sleep phase syndrome) の治療に対し、効果がないことが示唆されている (94) 。高照度光療法との併用の有無にかかわらず、メチルコバラミンは原発性概日リズム睡眠障害の人々の助けにはならないようである (94) 。
・ビタミンB12欠乏症でない精神病患者の治療に対し、経口摂取でおそらく効果がない (94) 。
・ビタミンB12のシアノコバラミンはshaky-leg syndrome (立ち上がるとすぐに足の振動が起こり、歩き出すと止まるという、小脳か脳の失調に起因すると考えられている疾患) に関連する振動を回復させるのに役立つという複数の予備的な報告がある (94) 。
RCT
・75歳以上の男性299名 (試験群150名、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、1日あたりビタミンB6 25 mg、ビタミンB12 400μg、葉酸2 mgを2年間摂取させたところ、BDI (Beck Depression Inventory) スコアによるうつ病の評価およびうつ病の発症率には変化が認められなかった (PMID:18557664)
・抑うつ症状のある成人900名 (60〜74歳、試験群447名、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸を400μg/日とビタミンB12を100μg/日、2年間摂取させたところ、抑うつ症状の自己評価 (PHQ-9) に影響は認められず、抗うつ薬の明確な増強作用も認められなかった (PMID:20805005)
・統合失調症の成人139名 (試験群93名、平均45.3±1.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸2 mg/日+ビタミンB12 400μg/日を16週間摂取させたところ、陰性症状評価尺度 (SANS) 、陽性・陰性症状評価尺度 (PANSS)、Calgaryうつ病評価尺度のいずれも影響は認められなかったが、葉酸吸収に関与する遺伝子型を考慮した場合のみ、陰性症状評価尺度の改善が認められた (PMID:23467813)

<感覚器>
RCT
・心疾患もしくは心疾患リスクのある女性5,205名 (平均62.6歳、試験群2,607名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、1 日に葉酸を2.5mg、ビタミンB6を50 mg、ビタミンB12を1 mg、平均7.3年間摂取させたところ、加齢性黄斑変性の発症リスクが低下した (PMID:19237716)

免疫・がん・
炎症

<免疫>
RCT
・乳児1,000名 (6〜30ヶ月齢、試験群751名、インド) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸 (1〜11ヶ月齢:75μg/日、12ヶ月齢以上:150μg/日) とビタミンB12 (1〜11ヶ月齢:0.9 mg/日、12ヶ月齢以上:1.8 mg/日) のいずれかまたは両方を6ヶ月間摂取させたところ、下痢、急性下気道感染症の発症リスクに影響は認められず、葉酸単独摂取群では長期下痢 (14日以上) の発症リスクが増加した (PMID:23902779)

<がん>
メタ分析
・2014年4月までを対象に1つのデータベースで検索できたコホート研究47報について検討したメタ分析において、葉酸 (22報) 、ビタミンD (14報) 、ビタミンB6 (11報) 、ビタミンB2 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンA (6報) 、ビタミンC (9報) 、ビタミンE (10報) 、ビタミンB12 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスクに影響を与えなかった (PMID:25491145)
RCT
・心血管疾患リスクの高い女性5,442名 (試験群2,721名、平均62.8±8.8歳、アメリカ) を対象とした、二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、葉酸2.5 mg/日、ビタミンB6 50 mg/日、ビタミンB12 1 mg/日を7.3年間摂取させたところ、侵襲性がんや乳がんの発症リスク、全がんによる死亡率に効果は認められなかった (PMID:18984888)
・2つの二重盲検無作為化比較試験を合わせて追跡延長して解析した試験において、虚血性心疾患患者6,837名 (平均62.3±11.0歳、試験群5,116 名、ノルウェー) に葉酸 (0.8 mg/日) とビタミンB12 (0.4 mg/日) 、ビタミンB6 (40 mg/日) を単独または併用して平均39ヶ月間摂取さ せたところ、葉酸とビタミンB12を摂取させた群でのみ、摂取後31〜42ヶ月間のがん発生率、がん死亡率、総死亡率が上昇した (PMID:19920236)
その他
・826名 (症例208名、アメリカ) を対象としたコホート内症例対照研究において、すい臓がん診断の2年以上前の血中ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ホモシステイン濃度と発症リスクに関連はみられなかった (PMID:17545639)

<炎症>
RCT
・再発性アフタ性口内炎の患者58名 (試験群31名、平均33.1±9.57歳、イスラエル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンB12 1,000μg/日をタブレットで舌下から摂取したところ、炎症の期間、潰瘍の数、痛みレベル (NRS) の減少が認められた (PMID:19124628)
・アフタ口内炎の経験者160名 (試験群83名、平均35.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、ナイアシン、パントテン酸、葉酸を米国の食事摂取基準値の100%量含有するマルチビタミンを1年間摂取させたところ、アフタ口内炎発生数、症状の持続期間、口内の痛みなどに影響は認められなかった (PMID:22467697)

骨・筋肉

RCT
・血中ホモシステイン濃度の高い高齢者2,919名 (試験群1,461名、平均74.0±6.6歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンB12 500μg/日+葉酸400μg/日を2年間摂取させたところ、骨粗鬆症による骨折リスクに影響は認められず、がんの罹患率が増加した (PMID:25411293)

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

一般情報
・筋肉注射か鼻腔内投与で、悪性貧血に対し有効である (94) 。シアノコバラミンとハイドロキシコバラミンは筋肉注射で用いられ、シアノコバラミンは鼻腔内投与で使用される。
・中枢神経の維持にかかわる (3) (6) 。

(欠乏症・先天異常)
・食事からのビタミンB12欠乏症の予防と治療に経口摂取あるいは筋肉注射か鼻腔内投与で有効である (94) 。対象は厳格なベジタリアンのようにビタミンB12欠乏症のリスクが高い人や、妊娠、甲状腺機能亢進症、溶血性貧血、出血、悪性腫瘍、肝・腎疾病などに関連してビタミンB12の必要性が増している人などである。特に年配の人ではビタミンB12欠乏は良く見られる。吸収不良疾病患者においても経口投与は筋肉注射と同程度の効果が見られる。ただし経口投与は下痢、嘔吐、重い神経症状を伴う患者、きちんと飲み続けない可能性がある患者には使用すべきではない (94) 。
・家族性の選択的ビタミンB12吸収不良患者 (イマースルンド-グラスベック症候群) に対し筋肉注射で有効である (94) 。





試験管内・
動物他での
評価

・核酸合成に必須なため、赤血球の細胞分裂と赤血球の核形成に影響を与える (55) (3) 。
・胃や腸粘膜のような新陳代謝が盛んな組織に必要とされるため、欠乏すると胃酸の分泌低下、胃粘膜の萎縮、下痢などを起こす (6) 。
・中枢神経の維持にかかわる (3) (6) 。

安全性

危険情報

<一般>
・経口摂取または静脈注射あるいは鼻腔内投与で、適切に使用する場合、おそらく安全である (94) 。ビタミンB12は一般的に安全で、大量に摂取しても安全だと考えられている (94) 。
・経口摂取および筋肉注射の投与では、ビタミンB12は大量投与であっても通常は副作用をおこすことはない。人によっては、ビタミンB12は下痢や末梢血管血栓症、痒み、一時的な発疹、蕁麻疹、全身の腫脹感、過敏症などを起こすこともあるが、これはおそらくビタミンB12調製品の中の不純物によると思われる (66) 。ビタミンB12欠乏症の治療は、血液の体積と赤血球の数が増す真性赤血球増加症を露見させる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の経口摂取は、推奨量 (以下RDA) のレベルを超えなければおそらく安全である (94) 。米国の食事摂取基準 (DRI) では、妊婦及び授乳婦のRDAはそれぞれ2.6μg/日、2.8μg/日 (94) (日本人には「日本人の食事摂取基準」の推奨量や目安量を参照 (詳細は「ビタミンB12解説」)) 。ただし妊娠中・授乳中の高用量摂取の安全性に関しては十分な情報が得られていない (94) 。
・人口に基づく前向きコホート研究 (対象者8742名、オランダ) において、妊娠初期の血清中の葉酸とビタミンB12の濃度が高い (葉酸>16.2 nmol/L、ビタミンB12>178 pmol/L) 母親から生まれた子どもは、48ヶ月齢までのアトピー性皮膚炎の発症頻度が高かった (PMID:22399526)
<その他>
・巨赤芽球性貧血(悪性貧血)の人は注意して用いること。致死的な低カリウム血症や凝血を起こすことがある (94) 。
<被害事例>
・健康な5歳男児 (オランダ) が、マルチビタミンサプリメントを2倍量、約2週間摂取したところ、首の後ろから背中にざ瘡様発疹を発症し、サプリメントによるビタミンB12過剰摂取が原因と診断された (PMID:24125859)
・前立腺がんのため間欠的ホルモン療法を10年間続けていた71歳男性 (アメリカ) が、PSA値上昇のため化学療法 (ケトコナゾール、ジエチルスチルベストロール、エストラムスチン、経皮吸収型エストラジオール) を開始したが治療効果が乏しく、ドセタキセルを追加したもののPSA値上昇が続いた。当該患者は化学療法開始後、葉酸+ビタミンB12含有サプリメントを摂取目安量の10倍 (葉酸8 mg+ビタミンB12 5 mg/日) を摂取しており、サプリメントの摂取中止と化学療法の継続により改善した (PMID:21867542)

禁忌対象者

・コバラミンやコバルトに過敏症の人は禁忌 (94) 。
・レーベル氏病 (遺伝性の視神経萎縮性疾患) の初期の患者には禁忌 (94) 。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・短期のメトフォルミン治療を受けている多嚢胞性卵巣症候群の女性患者60名 (試験群:B群ビタミン19名、葉酸17名) を対象とした前向き無作為化試験において、メトフォルミン (850 mgを1日2回) とB群ビタミン (ビタミンB1 250 mg, ビタミンB6 250 mg, ビタミンB12 1000μgをそれぞれ1日2回) または葉酸 (174μgを1日2回) を3ヶ月間摂取させたところ、血清中ホモシステイン濃度が減少した (PMID:15790610)

<理論的に考えられる相互作用>
・クロラムフェニコールと併用すると、補足されたビタミンB12による造血反応を損なう可能性がある (101) 。
・大量のビタミンCと同時に摂取すると、ビタミンB12が分解されることがあるので、ビタミンCサプリメントとは1時間以上あけて摂取すること (PMID:4479087)
・小腸へのコバルト照射により、消化管での吸収が減少することがある (102) (103) 。
・コルヒチン1.9〜3.9 mg/日は正常の腸粘膜機能を破損させることがあり、ビタミンB12を含む栄養素の吸収不良を引き起こすことがある (PMID:5416781) (PMID:5677718) 。低用量であれば、有意な影響はないであろう (PMID:6284460)
・ネオマイシンにより、吸収が減少することがあり、高用量の長期使用は、悪性貧血を起こすが、通常量であれば、サプリメントの必要はない (PMID:13718596) (105) 。
・亜酸化窒素は,その酸化作用によりビタミンB12を不活性化する。亜硝酸窒素による麻酔で欠乏症状を起こすことがあるが、ビタミンB12の投与で回復する。ビタミンB12欠乏症の患者は、麻酔の前にビタミンB12レベルを確かめる必要がある (PMID:10714665) (PMID:7644061)
・ジドブジン治療を始めたとき、血清ビタミンB12レベルの減少が起こる可能性がある (PMID:7639277) (PMID:3299090)
・メトホルミンは、血清葉酸レベル、ビタミンB12レベルを減少させる (PMID:9350072) (PMID:1017538) (PMID:10977010) 。糖尿病患者では、心血管系疾患へのリスクに加え、高ホモシスチン尿症を引き起こすことがある (PMID:9350072) (PMID:1017538) (PMID:11267152) 。5年以上メトホルミンを使用している患者で、まれに巨赤芽球性貧血を起こす (PMID:7388472) (PMID:11863489) (PMID:12390080)

動物他での
毒性試験

調べた文献の中で見当らない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・一般的に大量に摂取しても安全だと考えられている。妊娠中の経口摂取は所要量レベルを超えなければおそらく安全であるが、妊娠中・授乳中の高用量の摂取に関する安全性情報は十分にえられていない。コバラミンやコバルトに過敏症の人は禁忌。以下にあげる医薬品等はビタミンB12の体内濃度を低下させ、欠乏症を招くことがある:アルコール、抗生物質、コバルト照射、コルヒチン、コレスチラミン、H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害剤、経口避妊薬、ニコチン、AZTなど。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・食事からのビタミンB12欠乏症の予防と治療に対して有効と判断される。葉酸と他のビタミンと組み合わせた場合、正常な腎機能の人ならびに末期の腎臓病患者における高ホモシステイン血症の治療に経口摂取でおそらく有効である。また、有効性が示唆されているのは、1) 葉酸、ピリドキシンとの併用による冠動脈血管形成術後の再狭窄の減少、2) 一般的な麻酔に伴い増加したホモシステインの減少に対する作用である。
・メチルコバラミンは経口摂取で、睡眠相後退症候群の治療に対しては効果がないことが示唆されている、ビタミンB12欠乏症でない精神病患者の治療に対し経口摂取でおそらく効果がない。

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