健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ビタミンE (トコフェロール) [英]Vitamin E (Tocopherol) [学名]Vitamin E (Tocopherol)

概要

ビタミンEは、脂質の酸化を抑制し、結果として細胞膜やタンパク質、核酸の損傷を防ぐ作用をもつ脂溶性ビタミンの1つである。ビタミンEが欠乏すると神経障害を引き起こす。一般に「活性酸素を消去する」、「心疾患、脳卒中、がんを予防する」、「老化を防止する」などと言われている。ヒトでの有効性については、ビタミンE欠乏の予防と治療に対して有効性が示されている。安全性については、経口で適切に摂取する場合はおそらく安全である。一般に、ビタミンEは過剰摂取しても毒性がないと考えられているが、悪影響が起こる可能性も否定できない。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。基礎的な解説は「ビタミンE解説」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。「指定添加物」 (dl-α-トコフェロールは酸化防止剤) である。「既存添加物」(抽出トコフェロールは酸化防止剤、強化剤) である。
・「栄養機能食品」の対象成分である (下限値:2.4 mg、上限値:150 mg)。→通知文1 (PDF) 通知文2 (PDF)

成分の特性・品質

主な成分・性質

・α-トコフェロール:分子量 430, 脂溶性。無色ないし淡黄色で有機溶媒によくとけ、水に溶けない。酸化剤によって容易に酸化される。

分析法

・試料をケン化後、ビタミンEを酢酸エチル-n-ヘキサン混液 (1:9 V/V) で抽出し、蛍光検出器 (励起波長298 nm、蛍光波長325 nm) を装着した高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により分析する方法が一般的である (108) 。

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・食事からの摂取で心臓病 (心筋梗塞のような冠状動脈疾患など) の一次予防に対して、有効性が示唆されている (94) 。ただしサプリメントではこのような効果はないと思われる。1件のシステマティック・レビューと追加の前向き研究がある (25) 。6件の大規模なコホート研究で予防効果との有意な関連を見出したが、2件では有意な関連がなかった。ビタミンE単独とプラセボを比べた最大規模の無作為割付臨床試験 (RCT) ではビタミンEはプラセボに比べて5〜8年後の死亡率を有意に低下させなかった。2件のコホート研究によるとビタミンE摂取と脳卒中の間には関連がなかった。
・虚血性心疾患の患者におけるニトログリセリンの効果の減弱を遅らせるのに対して、有効性が示唆されている (66) 。小規模な二重盲検試験が報告されている。
・ビタミンC、アロプリノールとの併用で、冠状動脈バイパス手術時の虚血再還流による障害低減に対して有効性が示唆されている (94) 。ただしビタミンE単独や、アロプリノールなしでは効果は見られない。
・アテローム性動脈硬化症の進行遅延、死亡率低下に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。ただしビタミンCとの併用摂取で、男性、とくに喫煙者ではアテローム性動脈硬化症進行を遅らせる可能性がある。
・高血圧に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。すでに治療中の患者で、ビタミンEを3〜4年摂取しても、病院での測定血圧および自由行動下血圧を改善する効果は見られなかった。
・疫学調査ではビタミンEやその他の抗酸化物質の摂取が低いと、動脈硬化症のリスクが増すことを示唆しているとの記載がある (1) 。
・LDLコレステロールの酸化を抑制する (17 mgの添加で効果が認められる) (3)。心血管疾患の予防効果が疫学調査などで多数報告されている (1)(53) 。133〜267 mgでは血小板の血液への粘着が抑制され、67 mgの摂取で虚血性心疾患の危険率を有意に減少させるなどの記載がある (3) 。
・子癇前症リスクの高い妊婦において、その予防にビタミンCとの併用で有効性が示唆されている (94) 。1日ビタミンE 400 IUとビタミンC 1,000 mgの併用は、妊娠16〜22週に摂取を始めた場合、高たんぱく尿を伴う高血圧のリスクを有意に減少させた。他の研究ではビタミンEとビタミンC、アロプリノールの併用は、妊娠期間の24〜32週に摂取を開始した場合、プラセボと変わらなかった (94) 。
・ビタミンEは硝酸塩 (ニトログリセリン) に対する耐性の発生を起こりにくくすると考えられている (PMID:9355892)
メタ分析
・2006年3月までを対象に、3種のデータベースで検索可能な無作為化比較試験16報をメタ分析したところ、ビタミンE、ビタミンC、β-カロテン、セレンの抗酸化物質および葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12のB群ビタミンの投与はアテローム性動脈硬化症の進行に効果が認められなかった (PMID:17023716)
・1966年〜2008年5月を対象に6つのデータベースで検索できた比較試験7報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンC 500〜1,000 mg/日とビタミンE 400 IU/日(約266 mg/日)の併用摂取は、子癇前症、早産、在胎齢に影響を与えず、妊娠性高血圧、低出生体重の発現リスクをわずかに増加させた (PMID:19843004)
・2010年6月までを対象に3つのデータベース、または2010年11月までを対象に7つのデータベースで検索できた無作為化比較試験9報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンC 1,000 mg/日とビタミンE 400 IU/日の併用は、子癇前症のリスクに影響を与えなかったが、妊娠高血圧のリスク増加と胎盤早剥のリスク低下と関連が認められた (PMID:21182804) (PMID:21529757)
・2010年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験9報について検討したメタ分析において、1年以上のビタミンE摂取は、脳卒中全体のリスクには影響を与えないが、虚血性脳卒中では10%のリスク低下、出血性脳卒中では22%のリスク増加が認められた (PMID:21051774)
・2010年10月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験13報について検討したメタ分析において、ビタミンEの摂取は、脳卒中のタイプに関わらず発症リスクに影響を与えなかった (PMID:21264448)
・2012年11月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験50報について検討したメタ分析において、ビタミンや抗酸化物質 (ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、β-カロテン、セレン) のサプリメント摂取は心血管疾患 (心筋梗塞、狭心症、脳卒中、一過性虚血発作) の発症および心血管関連死、心突然死のリスクに影響を与えなかった (PMID:23335472)
・2012年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報について検討したメタ分析において、抗酸化ビタミンサプリメント (ビタミンE、β-カロテン、ビタミンCのいずれか、または組み合わせ) の摂取は主要心血管イベント (12報) 、心筋梗塞 (12報) 、脳卒中 (10報) の発症および心血管関連死 (13報) 、全死亡リスク (12報) に影響を与えなかった (PMID:23437244)
・2014年7月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験7報について検討したメタ分析において、ビタミンEの摂取は、血流依存性血管拡張反応 (FMD) の上昇と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:25763531)
・2014年5月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験46報 (年齢≧18歳、期間≧2週間) について検討したメタ分析において、ビタミンC (15報) 、E (22報) の単独摂取は内皮機能改善との関連が認められたが、併用 (13報) では影響は認められず、いずれも試験によるバラツキが大きかった (PMID:25919436)
RCT
・心血管疾患の既往歴がある、もしくは心臓病リスクを3つ以上持つ40歳以上の女性8,171名 (アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンCを1日500 mg、ビタミンEおよびβ-カロテンは1日おきにそれぞれ600 IU、50 mg平均9.4年間摂取させたところ、ビタミンEの摂取群のうち心血管疾患の既往歴がある者のみ、その後の心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血管再生術、心血管系死亡の発生率が低減したが、その他の群においては相対リスクは変化しなかった (PMID:17698683)
・健康なボランティア186名 (試験群100名、イラン) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、抗酸化物質 (1日にビタミンC 120 mg、ビタミンE 30 mg、β-カロテン6 mg、セレン100μg、亜鉛20 mg) を2年間摂取させたところ、尿中の11-dehydro TXB2/2,3 dinor 6 keto PGF1α (血小板活性化の指標で冠状動脈性心疾患リスクと相関する) が低かった (PMID:17914127)
・妊娠12〜19週で高血圧もしくは子癇前症の既往歴のある女性707名 (アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンC (1,000 mg/日) とビタミンE (400 IU/日) を出産日まで摂取させたところ、子癇前症の発症や妊娠期間、新生児死亡率、低体重出生児数との関連はみられなかった (PMID:18055726)
・妊娠9〜16週の女性9,969名 (試験群4,993名、平均23.5歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンC (1,000 mg/日) とビタミンE (400 IU/日) を出産日まで摂取させたところ、前期破水 (PROM) や自然早産のリスク (PMID:20733448) 、また、妊娠高血圧に関連した子癇前症の発症、早産、胎児発育不全、周産期死亡数 (PMID:20375405) などに影響は与えなかった。
・20歳以前から喫煙習慣 (5本/日以上を喫煙) がある50〜69歳男性21,657名 (試験群10,784名、フィンランド) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、平均6年間のビタミンE摂取 (50 mg/日) は、体重60 kg未満または100 kg以上の対象者において肺炎リスクを増加させた (PMID:19019244)
・血中ホモシステイン濃度が高めの男性132名 (30〜49歳、試験群99名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、B群ビタミン (葉酸1 mg/日、ビタミンB6 7.2 mg/日、ビタミンB12 0.02 mg/日) と抗酸化ビタミン(ビタミンC 150 mg/日、ビタミンE 67 mg/日、β-カロテン9 mg/日) をどちらか、または併用で8週間摂取させたところ、血中の非対称型ジメチルアルギニン (ADMA:内因性一酸化窒素合成酵素阻害物質) やC反応性蛋白 (炎症マーカー) の濃度に影響は認められなかった (PMID:20401662)
・男性喫煙者29,133名を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験の二次解析において、況薪尿病患者1,700名 (試験群1,294名、50〜69歳、フィンランド) によるビタミンE (50 mg/日) 、β-カロテン (20 mg/日) の平均約6.1年間の単独摂取または併用は、19年後までの大血管疾患発症リスクや死亡率に影響を与えなかった (PMID:20350251)
・健康な喫煙者30名 (試験群16名、平均21.6±1.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、禁煙とともに、γ-トコフェロール500 mg/日を7日間摂取させたところ、血流依存性血管拡張反応 (FMD) 、血中尿酸値、尿中脂質酸化マーカー (8-iso-PCF2αの代謝物) の増加、ミエロパーオキシダーセ、TNF-αの減少が認められたが、その他の抗酸化・酸化ストレスマーカーや炎症マーカーに影響は認められなかった (PMID:24075893)
・先天性心疾患の乳児の母親276名 (平均33.1歳、オランダ) および健康な乳児の母親324名 (平均32.7歳)を対象に行った食品摂取頻度調査によると、妊娠中における過剰なビタミンEの摂取は胎児の先天性心疾患リスクの増加に関連する (PMID:19187374)
・健康な成人87名 (アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、抗酸化物 (ビタミンC 1,000 mg+ビタミンE 600 IU+α-リポ酸600 mg) を単回摂取させたところ、摂取後の血流依存性血管拡張反応 (FMD) が、高齢者 (45名、平均71±1歳) では増加、若年者 (42名、平均25±1歳) では低下した (PMID:22353612)
・透析患者325名 (試験群160名、平均58±12歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、トコフェロール666 IU/日+α-リポ酸600 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、血漿中の炎症・酸化ストレスマーカー (高感度CRP、IL-6、F2イソプロスタン、F2イソフラン) に影響は認められなかった (PMID:24371300)
・メタボリックシンドロームの青少年83名 (試験群30名、平均16.15±1.89歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンE 400 IU/日を8週間摂取させたところ、血清脂質および血管内皮成長因子に影響は認められなかった (PMID:25136638)
・II型糖尿病患者58名 (オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、α-トコフェロール500 mg/日 (18名、平均64±7歳) またはトコフェロール混合物 (α15%、γ60%、δ25%) 500 mg/日 (19名、平均58±4歳) を6週間摂取させたところ、収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、脈拍の日中または夜間変動に影響は認められなかった (PMID:25234339)
その他
・29023名の男性喫煙者 (フィンランド) を対象とした無作為化コホート試験において、ビタミンE (50 mg/日) もしくはβ-カロテン (20 mg/日) を平均で約6.1年間摂取させたところ、全体としてビタミンEやβ-カロテンの摂取と結核の発症率に関連は認められなかったが、1日20本以上の喫煙と90 mg以上のビタミンCを摂取している人では、ビタミンEの摂取により結核の発症リスクが増加した (PMID:18279551)


消化系・肝臓

メタ分析
・2011年1月までを対象に、6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、肝臓病患者によるβ-カロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、セレンなどの抗酸化物質の摂取は、全死亡率や肝臓疾患による死亡率に影響を与えなかった (PMID:21412909)
・2013年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた臨床試験8報について検討したメタ分析において、ビタミンEの摂取は、非アルコール性脂肪性肝炎患者 (4報) 、C型慢性肝炎患者(3報) のALT、AST値の低下と関連が認められたが、非アルコール性脂肪性肝疾患患者 (2報) では影響を与えなかった (PMID:24976430)
・2012年9月までを対象に6つのデータベ―スで検索できた臨床研究5報について検討したメタ分析において、小児の非アルコール性脂肪性肝疾患患者によるビタミンEの摂取は、ALT値 (4報) に影響を与えなかった (PMID:24976277)
RCT
・非アルコール性脂肪性肝疾患の小児173名 (試験群58名、平均13.4±2.3歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンEを800 IU/日 (約533 mg/日) 、96週間摂取させたところ、ALT値の変化に影響は与えなかった (PMID:21521847)

糖尿病・
内分泌

一般情報
・発病後10年以内のインスリン依存型糖尿病患者において、腎臓の血流を正常化するのに対して、有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2013年4月までを対象に、3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験14報について検討したメタ分析において、II型糖尿病の成人によるビタミンEの摂取は、HbA1c (12報) 、空腹時血糖値 (12報) 、インスリン濃度 (6報) 、HOMA-IR (3報) 、食後血糖値 (3報) 、トリグリセリド (8報) 、総コレステロール値 (9報) 、LDLコレステロール値 (8報) 、HDLコレステロール値 (9報) に影響を与えなかった (PMID:24740143)
・2014年1月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験14報について検討したメタ分析において、2型糖尿病患者によるビタミンE (8報)、ビタミンC (3報) の単独摂取、または他の抗酸化成分との併用 (5報) のいずれにおいてもインスリン抵抗性 (HOMAindex) に影響を与えなかった (PMID:26313310)
RCT
・健康な男性40名 (25〜35歳、ドイツ) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、運動 (85分/日を週5日) とともにビタミンC (1000 mg/日) およびビタミンE (400 IU/日) を4週間摂取させたところ、事前の運動習慣の有無に関係なく、抗酸化ビタミンが運動によるインスリン抵抗性の改善や内因性の抗酸化能を阻害した (PMID:19433800)

生殖・泌尿器

一般情報
・精子の機能と受精率の向上に、経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。ただし、さらにセレンやビタミンCを追加摂取しても効果は上がらなかった。
・通常の方法では治療できない巣状糸球体硬化症の小児に対し、蛋白尿の減少などに経口摂取で、有効性が示唆されているというオープンラベル臨床研究の結果がある (94) 。
・月経前症候群 (PMS) に対して、有効性が示唆されている (94) 。
・乳がん生存者ののぼせ改善に対して、効果がないことが示唆されている (94):閉経後の症状に対するビタミンEの臨床研究はなされていない。
・良性の乳房疾患に対し、おそらく効果がない (94):乳房異形成症 (乳腺症) に対する3つの臨床研究の結果、600 mg/日のサプリメント摂取は効果が見られなかった。
・子癇前症リスクの高い妊婦において、その予防にビタミンCとの併用で有効性が示唆されている (94) 。1日ビタミンE 400 IUとビタミンC 1,000 mgの併用は、妊娠16〜22週に摂取を始めた場合、高たんぱく尿を伴う高血圧のリスクを有意に減少させた。他の研究ではビタミンEとビタミンC、アロプリノールの併用は、妊娠期間の24〜32週に摂取を開始した場合、プラセボと変わらなかった (94) 。
・透析患者の貧血の改善に対し、エリスロポエチンとの併用で有効性が示唆されている (94) 。小児での小規模臨床研究では薬剤単独に比べて改善が早く、成人での研究ではビタミンE併用により薬剤の投与量を減らすことができた。
メタ分析
・2010年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた臨床試験について検討したシステマティックレビューにおいて、ブラックコホシュ、イソフラボン、レッドクローバー、ダイズ、ビタミンE、朝鮮人参、トウキ、メマツヨイグサ油、ヤムイモ、カバ、メラトニンを代替医療としてそれぞれ単独使用することが、更年期女性のホットフラッシュ (ほてり、のぼせ) に与える影響には一定の傾向が認められず、長期使用の安全性データが不十分であった (PMID:20833608)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・遅発性ジスキネジー (主に薬剤によって起こる持続性不随意運動) に、経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。
・ビタミンEの摂取はAIMS (Abnormal Involuntary Movement Scale異常不随意運動評価尺度) のスコアを有意に向上させる。高用量で、また発症後5年以内の患者であればより有効と思われる。現在までの最大規模の研究では、相反する結果が得られている。しかしながらこの研究はまだ論文発表されておらず、この効果に対するさらなる評価の妨げになっている。この臨床研究には天然型ビタミンE及び特定されていないビタミンEが使用されている (94) 。
・アルツハイマーの認識機能の衰えを抑制するのに、経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。医薬品 (セレジリン) と同程度効果があったが、併用しても効果は上がらなかった。
・血管性および混合型等の痴呆の発症を防ぐのにビタミンCとの併用で、有効性が示唆されている (94) 。ビタミンEとCをサプリメントで摂取した3,385人の71〜93歳の高齢男性で、血管性及び混合型等の痴呆の発症リスクを減少させたという長期のコホート調査の結果がある。
・ビタミンCとの併用でアルツハイマーの発症防止に対し、効果がないことが示唆されている (94) 。
・他の抗酸化ビタミン、亜鉛との併用摂取で、加齢黄斑変性症 (ARMD) の進行を遅らせるのに対して、有効性が示唆されている (94) 。β-カロテン15 mgとビタミンC 500 mg、ビタミンE 400 IUおよび亜鉛80 mgを毎日摂取すると、中等度および進行した加齢黄斑変性症患者において視力を失うリスクを27%、病状をさらに進行させるリスクを28%減少させた。
・初期のハンチントン舞踏病に対して天然ビタミンE摂取は、有効性が示唆されている (94) 。天然型ビタミンEは初期のハンチントン舞踏病の症状を改善するが、より進行した患者の症状には効果がない (PMID: 8526244)
・網膜色素変性症に対し、効果がないことが示唆されている (94):幾つかの研究の中には、むしろ症状の進行を加速するという相反する知見もあり、研究の妥当性が疑わしい。
・ペニシラミンとの併用でDuchenne型筋ジストロフィーの進行を遅らせるのに、効果がないことが示唆されている (94) 。2年にわたる比較研究で、プラセボと投与群で機能退行の程度に差が見られなかった。
・パーキンソン病に対し、効果がないことが示唆されている (94):大規模二重盲検研究で、合成ビタミンEはプラセボと比較して患者の症状の進行を遅らせなかった。ただし疫学調査の結果、食事由来のビタミンE高摂取は予防効果がある可能性がある。
・ビタミンCとの併用で、急性ブドウ膜炎の治療に対して、有効性が示唆されている (94) 。ビタミンEとCの組み合わせは急性ブドウ膜炎患者の視力を改善するが、レーザー照射による測定では炎症を減少させはしなかった。
・近視のレーザー治療における角膜切除後の治癒を早めるのに対して、有効性が示唆されている (94) 。
・男性喫煙者の口腔内粘膜病変を防ぐのに、効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2007年2月までを対象に7種のデータベースで検索出来た無作為化臨床試験 (RCT) および前向きコホート試験12報についてのメタアナリシスにおいて、抗酸化物質 (ビタミンA、C、E、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、α-カロテン、β-カロテン、β-クリプトキサンチン) の食事摂取量と早期加齢性黄斑変性症の発症の間には相関がなかった (PMID:17923720)
RCT
・遅発性ジスキニジア患者107名に対して1,600 IU/日、1〜2年間追跡による無作為化プラセボ比較試験で有意差なしという否定的な報告がある (PMID:12892048)
・軽度の認知障害に対する、ビタミンE (2,000 IU/日) 、ドネペジル (10 mg/日) 、プラセボとの二重盲検比較試験の結果では、ビタミンEの有効性は示されていない (PMID:15829527)
・健康な高齢女性220名 (平均63歳、試験群111名、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンサプリメント (ビタミンC 150 mg、ビタミンE 36 mg、ビタミンB1 2.4 mg、ビタミンB2 3.2 mg、ビタミンB6 3.4 mg、ビタミンB12 9μg、ナイアシン34 mg、パントテン酸16 mg、ビオチン200μg、葉酸400μg、カロテン9 mg、マグネシウム50 mg、セレン60μg含有) を6ヶ月間摂取させたところ、認知機能に影響は認められなかった (PMID:15917019)
・軽〜中程度のアルツハイマー型認知症患者78名 (試験群28名、平均73.6±9.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、α-トコフェロール800 IU/日、ビタミンC 500 mg/日、α-リポ酸900 mg/日を16週間併用摂取させたところ、脳脊髄液中の酸化ストレスマーカー (F2-イソプロスタン) の低下が認められたが、その他のCSFバイオマーカー (βアミロイド42、総タウ蛋白、リン酸化タウ) や症状スコア (ADCS-ADL) に影響は認められず、認知機能 (MMSE) の低下が促進された (PMID:22431837)
・健康な成人83名 (試験群41名、平均21.2±2.3歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、L-アスコルビン酸1 g/日、α-トコフェロール400 IU/日、α-リポ酸600 mg/日を、高地 (標高5,200 m) への移動開始日から滞在期間中 (9日間) の14日間摂取させたところ、急性高山病の発症率と症状に影響は認められなかった (PMID:19273551)
その他
・65歳以上の2,969名 (アメリカ) を対象としたコホート研究において、ビタミンE、ビタミンC、マルチビタミンサプリメントの単独および併用摂取は、平均5.5年後の認知症やアルツハイマー病の発症率に影響しなかった (PMID:18047492)
・健康な45歳以上の女性35551名 (アメリカ) を対象としたコホート研究において、ビタミンE、ルテイン、ゼアキサンチンの摂取量が多いと平均10年後の白内障発症リスクが低かった (PMID:18195226)

免疫・がん・
炎症

<がん>
一般情報
・がんの発生率や死亡率との関連についての報告があるが、現時点ではポジティブな (有効性があるとする) 結果とネガティブな (有効性がないとする) 結果の両方が存在している。個々の情報は下記のとおり。
≪がんの発生率や死亡率の抑制効果が示唆されたという報告≫
一般情報
1) 前立腺がんの予防に経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。大規模研究および疫学による知見がある。
2) β-カロテンおよびセレンとの併用摂取で胃食道がんの予防に対して、有効性が示唆されている (94) 。中国での約5年にわたる大規模研究の結果が報告されている。ただし研究対象の集団は元々ビタミン、ミネラル不足で、胃がんハイリスクであったため、十分に栄養が摂れているヒトでのこれらの栄養の補助が有効であるかどうかは不明である (94) 。
3) 胃がんの進行の遅延に対して、有効性が示唆されている (94):いくつかの予備的な知見がある。
4) ビタミンC、Aとの併用あるいはマルチビタミン摂取で大腸腺腫の再発防止に対して、有効性が示唆されている (94) 。ただしビタミンE単独では効果がなかった。
RCT
1) 内視鏡ポリープ切除術を受けた患者330名 (試験群164名、中央値57.5歳、イタリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、セレン200μg/日、亜鉛30 mg/日、ビタミンA 2 mg/日、ビタミンC 180 mg/日、ビタミンE 30 mg/日を5年間摂取させたところ、中央値4年後までの腺腫再発率の低下が認められた (PMID:23065023)
≪がんの発生率や死亡率の抑制効果は限定的であったという報告≫
メタ分析
1) 2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた前向きコホート研究24報について検討したメタ分析において、カルシウム(8報) 、ビタミンA (2報) サプリメントの摂取は結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンC (3報) 、ビタミンE (5報) 、ビタミンD (5報) 、ニンニク (2報) サプリメントの摂取は関連が認められなかった。また、ビタミンE (5報) 、カルシウム (6報) 、葉酸 (3報) サプリメントの摂取量が多いと結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンA (2報) 、ビタミンC (3報) 、ビタミンD (4報) サプリメントの摂取量は関連が認められなかった (PMID:25335850)
≪がんの発生率や死亡率の抑制効果がみられなかったという報告≫
一般情報
1) 男性喫煙者のすい臓がんの予防と死亡率減少に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。
2) 心血管障害あるいは糖尿病患者における長期ビタミE (400 IU/日) の補充は、がんあるいは主要心血管イベントの発症を予防しない (PMID:15769967)
メタ分析
1) 2005年8月までを対象に7つのデータベースで検索できた無作為化比較試験12報についてのシステマティックレビューにおいて、β-カロテン、セレン、ビタミンEなどの抗酸化物の摂取は、全がん発症率や死亡率に影響を与えなかった (PMID:18173999)
2) 2007年10月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験31報 (22試験) について検討したメタ分析において、抗酸化サプリメント (β-カロテン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、セレン) の摂取はがんの発症もしくは再発率に影響を与えず、サブグループの分析 (4試験) においては膀胱がんのリスク増加を示した (PMID:19622597)
3) 1999年1月〜2009年1月までを対象に主に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験4報 (対象40歳以上) について検討したシステマティックレビューおよびメタ分析において、ビタミンEの摂取は結腸直腸がんの発症率に影響を与えなかった (PMID:20363687)
4) 2009年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (10試験) について検討したメタ分析において、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、isotretinoin、acitrein などのビタミン類の単独摂取または数種の併用は皮膚がんの発症率や再発率に影響は与えなかった (PMID:21846961)
5) 2009年5月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、抗酸化物 (セレン、β-カロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE) の摂取は、大腸がん、大腸腺腫の発症リスクや死亡率に影響を与えなかった (PMID:24620628)
6) 2014年8月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例対照研究およびコホート研究10報について検討したメタ分析において、ビタミンEの摂取は神経膠腫の発症リスクに影響を与えなかった (PMID:25531943)
7) 2014年4月までを対象に1つのデータベースで検索できたコホート研究47報について検討したメタ分析において、葉酸 (22報) 、ビタミンD (14報) 、ビタミンB6 (11報) 、ビタミンB2 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンA (6報) 、ビタミンC (9報) 、ビタミンE (10報) 、ビタミンB12 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスクに影響を与えなかった (PMID:25491145)
RCT
1) 3,365名 (試験群1,677名、35〜64歳、中国) を対象とした無作為化比較試験において、ビタミンC (250 mg) とビタミンE (100 IU) およびセレン (37.5μg) を含有するサプリメントを1日2回、7.3年間摂取させた結果、胃の前がん性病変の有病率や胃がんの発生率にプラセボとの差はなく (PMID:16849680)、14.7年後までの胃がん発生率や胃がんによる死亡率にも影響は認められなかった (PMID:22271764)
2) 胃カメラで異常のみられた、胃がんリスクの高い成人男女1,980名 (試験群990名、35〜69歳、ベネズエラ)を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンE (600 mg/日) 、ビタミンC (750 mg/日)、β-カロテン (18 mg/日) を3年間摂取させたところ、血漿中濃度は上昇したが、前がん性病変の進行や萎縮に変化は認められなかった (PMID:17227997)
3) 男性喫煙者の肺がん防止に対し、効果がないことが示唆されている (94):フィンランド人を対象にした5〜8年間の大規模比較研究で、合成ビタミンEサプリメント50 mgを毎日摂取したプラセボとの間で肺がんと診断される人数に差がなかった。
4) 35〜60歳の成人男女13017名 (男5141名、女7879名、フランス) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンC (120 mg/日) 、ビタミンE (30 mg/日) 、β-カロテン (6 mg/日) 、セレン (100μg/日) 、亜鉛 (20 mg/日) を平均7.5年間摂取させたところ、女性では皮膚がんのリスクが増加し、男性では影響はみられなかった (PMID:17709449)
5) 前立腺特異的抗原 (PSA) 値が4.0 mg/mL以下の男性34,887名 (平均62〜63歳、試験群26,191名、アメリカ、カナダ、プエルトリコ) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンE 400 IU/日、セレン200μg/日を単独または併用で7〜12年間摂取させたところ、肺がん、結腸直腸がんの発症リスクに影響は認められず (PMID:19066370) 、セレン単独または併用群では前立腺がん発症リスクにも影響は認められなかったが、ビタミンE単独群では前立腺がん発症リスクの増加が認められた (PMID:21990298) 。また、このうち11,267名を対象とした平均5.6±1.2年間の追跡調査において、セレンおよびビタミンEの単独摂取、併用のいずれにおいても加齢性白内障発症リスク、白内障摘出術受療率に影響は認められなかった (PMID:25232809)
6) 健常女性7,627名 (平均60.4歳、アメリカ) を対象とした、二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンCを毎日500 mg、ビタミンEを1日おきに600 IU、β-カロテンを1日おきに50 mg、単独もしくは併用で約9.4年間摂取させたところ、全がん発症リスクとがんによる死亡率に影響は認められなかった (PMID:19116389)
7) 高悪性度の前立腺上皮細胞内腫瘍の男性303名 (平均62.8歳、試験群156名、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、1日に大豆たんぱく質を40 g、ビタミンEを800 IU、セレンを200μg、3年間摂取させたところ、前立腺がんへの進行率に影響は認められなかった (PMID:21537051)
8) 男性喫煙者29,133名 (平均57.2歳、フィンランド) を対象とした無作為化二重盲検プラセボ比較試験において、ビタミンE (50 mg/日)、β‐カロテン (20 mg/日)を5〜8年、単独または併用させたところ、肺がんのリスクに影響を与えなかった (PMID:8127329)
9) 健常男性14,641名 (平均64.3±9.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンE 400 IU/日 (3,659名) 、ビタミンC 500 mg/日 (3,673名) またはその両方 (3,656名) を平均7.6年間摂取させたところ、全がん、前立腺および他の部位のがん発症リスク、および、死亡率に影響は認められなかった (PMID:25008853)
その他
1) 2,030名 (症例966名、平均64.9歳、デンマーク、イタリア、ドイツ、ギリシャ、オランダ、スペイン、スウェーデン、イギリス) を対象としたコホート内症例対照研究において、前立腺がん診断の平均約4年前の血漿中のカロテノイド、レチノール、α-トコフェロール、γ-トコフェロール濃度と発症率との間に相関は見られなかったが、リコピンおよび総カロテノイドが高いと進行疾患リスクは低かった (PMID:17823432)
2) 55〜74歳の男性29,361人 (アメリカ) を対象に、食事とサプリメントの摂取状況と8年後の前立腺がんの発生率を検討した観察研究において、食事およびサプリメントからのビタミンC、ビタミンE、β-カロテンの摂取は前立腺がんの発生率に影響しない (PMID:16478743)
3) 健常男女77,126名 (50〜76歳、アメリカ) を対象とした前向きコホート研究 (平均4.05年追跡) において、抗酸化ビタミンサプリメントの摂取 (約10年間常用) と肺がん発症の関連を検討したところ、ビタミンC、葉酸、マルチビタミンの利用は肺がん発症率に影響せず、ビタミンEの利用はわずかに肺がんリスクを上昇させた (PMID:17989343)

<その他>
一般情報
・乳がん生存者ののぼせ改善に対し、効果がないことが示唆されている (94):更年期に伴う症状に対するビタミンEの臨床研究はなされていない。
・男性喫煙者の口腔内粘膜病変を防ぐのに、効果がないことが示唆されている (94) 。
・変形性関節症に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。
・リウマチ性関節炎に、通常の治療の補助として使用する場合、有効性が示唆されている (94) 。炎症は変化がないが、痛みが軽減されるという知見がある。
・高用量摂取した場合、高齢者の免疫機能の向上に対して、有効性が示唆されている (94) 。ただし低用量摂取では効果がなかった。
・環状肉芽腫に外用で、有効性が示唆されている (94) 。ビタミンEは1〜3週間で環状肉芽腫を消失させた。
メタ分析
・3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、ピロリ菌除去の標準の治療法に加えてビタミンC単独またはビタミンCとビタミンEを併用することは、除菌率に影響を与えなかった。ただし、このうち5報の試験の質が低く、より質の高い研究が必要である (PMID:21810287)
RCT
・45歳以上の健康な女性39,876名 (試験群19,937名、平均54.6±7.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンEを1日おきに600 IU摂取させ、平均10年間追跡調査したところ、静脈血栓塞栓症の発症リスク低下 (PMID:17846285) と関連が認められたが、心不全 (PMID:22438520) 、主要心血管疾患、心筋梗塞、脳卒中、全がん、乳がん、肺がん、結腸がん (PMID:15998891) 、関節リウマチ (PMID:18975365) 、II型糖尿病 (PMID:17003353) の発症リスクや認知機能 (PMID:17159011) に影響は与えなかった。
・膝変形性関節症患者136名 (試験群67名、64.3±11歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、500 IU/日のビタミンEを2年間摂取させたところ、痛みや硬直などの症状、軟骨減少に影響を与えなかった (PMID: 12465157)
・膝変形性関節症患者77名 (試験群38名、平均67.1歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、500 IU/日のビタミンEを6ヶ月間摂取させたところ、症状の進行に影響を与えなかった (PMID: 11557651)
・慢性腎臓病患者58名 (試験群30名、平均58.6±12.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンE 666 IU/日とα-リポ酸600 mg/日を8週間摂取させたところ、血漿中の酸化ストレスマーカー (F2-イソプロスタン、タンパク質チオール) や炎症マーカー (C反応性蛋白、IL-6) に影響は認められなかった (PMID:21185738)
・アフタ口内炎の経験者160名 (試験群83名、平均35.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、ナイアシン、パントテン酸、葉酸を米国の食事摂取基準値の100%量含有するマルチビタミンを1年間摂取させたところ、アフタ口内炎発生数、症状の持続期間、口内の痛みなどに影響は認められなかった (PMID:22467697)
その他
・成人640名 (平均70.3±4.5歳、アメリカ) を対象としたコホート試験において、ビタミンEの摂取量は変形性関節症の発症や症状の進行に影響を与えなかった (PMID:8630116)

骨・筋肉

RCT
・健康な男女54名 (試験群27名、平均25±5歳、ノルウェー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、週3〜4回のトレーニングプログラム (持久力トレーニング+インターバルトレーニング) と共にビタミンC (1,000 mg/日) +ビタミンE (235 mg/日) を11週間摂取させたところ、体組成 (体重、体脂肪量、体脂肪率、筋肉量) 、最大酸素摂取量、20 mシャトルランテストの結果に影響は認められず、外側広筋におけるミトコンドリアの量(COX4タンパク質)および合成(CDC42、MAPK1 mRNA)指標の低下が認められた (PMID:24492839)
その他
・65歳以上の高齢者を対象とした疫学調査において、血中α-トコフェロール濃度が高いと膝の屈伸運動や身体能力評価が高かった (PMID: 14749236) (94) が、この現象についてはさらなる検証が必要である。

発育・成長

一般情報
・早産新生児の水晶体後線維増殖症、頭蓋内出血、脳室内出血に対して、有効性が示唆されている (94) 。
・欠乏症の早産児の溶血性貧血に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。
・早産児の気管支肺異形成症に対して、効果がないことが示唆されている (94) 。

肥満

RCT
・メタボリックシンドローム患者151名 (ニュージーランド) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、α-リポ酸600 mg/日 (34名、平均55±10歳) 、ビタミンE 100 IU/日 (36名、平均57±10歳) 、α-リポ酸+ビタミンE (41名、平均54±13歳) を1年間摂取させたところ、空腹時血糖値、インスリン濃度、HOMA-IR、炎症マーカー (CRP、IL-6、TNF-α) 、アディポネクチン濃度に影響は認められず、ビタミンE単独群で血漿トリグリセリド濃度の上昇が認められた。また、α-リポ酸摂取者 (単独群+併用群) で非摂取者に比較し、血漿遊離脂肪酸濃度の低下が認められた (PMID:22402059)

その他

一般情報
・透析患者の貧血の改善に対し、エリスロポエチンとの併用で有効性が示唆されている (94) 。小児での小規模臨床研究では薬剤単独に比べて改善が早く、成人での研究ではビタミンE併用により薬剤の投与量を減らすことができた。
・喫煙者の酸化ストレス減少には、効果がないことが示唆されている (94):ある研究によると、ビタミンEサプリメントはLDLの酸化を防ぐのには効果があったが、関連する多形核白血球の働きには効果が見られなかった。
・ペントキシフェリンとの併用で放射線線維症の治療に対して、有効性が示唆されている (94) 。
・ビタミンCとの併用で紅斑 (炎症性の日焼け) に対して、有効性が示唆されている (94) 。
・ビタミンCおよびメラトニンとの併用[外用]で紅斑の予防に対して、有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2010年4月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験57報について検討したメタ分析において、ビタミンEの1年以上の摂取は全死亡率に影響を与えなかった (PMID:21235492)
・2012年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験18報 (検索条件:期間≧6ヶ月) について検討したメタ分析において、健康な人によるビタミンEサプリメントの摂取は全死亡率に影響を与えなかった (PMID:25398301)
RCT
・男性マラソンランナー15名 (平均33±2歳) を対象とした、単盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンC (500 mg/日) とビタミンE (500 IU/日) もしくはそれらの2倍量を4週間摂取させたところ、21 km走後の筋肉損傷に影響は認められなかった (PMID:11774060)
・健康な成人男性21名 (29±1歳、試験群11名、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、5回/週、12週間の持久力トレーニングとともにビタミンC 500 mg/日、ビタミンE 400 IU/日(約267 mg/日)を摂取させたところ、最大酸素摂取量、筋力、およびトレーニングによるインスリン感受性の亢進に影響は認められなかった (PMID:21325105)
・健康な高齢者57名 (平均65.6±3.8歳、試験群28名、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験においてビタミンC 500 mg/日、ビタミンE 400 IU/日を6ヶ月間、単独、もしくは、週3回のレジスタンス運動と並行して摂取させたところ、獲得筋力、血中脂質濃度、血中酸化ストレスマーカー (TAS、RAS、MDA、F2-イソプロスタン) に影響は認められなかった (PMID:22159777)
・50歳以上の健康な男性14,641名 (平均64.3±9.2歳、試験群10,988名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンEを1日おきに400 IU、ビタミンCを毎日500 mg、単独もしくは併用で平均8年間摂取させたところ、前立腺がんおよびその他の全がん発症リスク (PMID:19066368) 、心血管イベント (心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患による死亡) のリスクや総死亡率 (PMID:18997197) 、白内障 (PMID:21060040) 、加齢黄斑変性 (PMID:22503302) の発症リスクに影響は認められず、ビタミンE摂取群では出血性脳卒中のリスク増加がみられた (PMID:18997197)
・健康な成人8,112名 (試験群4,081名、男性52.1±4.7歳、女性47.9±6.5歳、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンC 120 mg/日、ビタミンE 30 mg/日、β-カロテン6 mg/日、セレン100μg/日、亜鉛20 mg/日を平均76.0±4.2ヶ月間摂取させたところ、健康関連QOL (HRQOL) に影響は認められなかった (PMID:22158670)

(欠乏症・先天異常)
・欠乏症の予防と治療に有効である (94) 。ビタミンE欠乏症はヒトではまれで、最も良く見られるのは以下のような病気などに付随して起きる吸収不良である (無β‐リポ蛋白血症、嚢胞性線維症、胃の切除手術、慢性的胆汁うっ血や肝硬変、胆道閉鎖症、閉鎖性黄疸、などの胆嚢肝臓疾患、ビタミンEが十分でない調整乳を与えられた乳児、セリアック病と熱帯性スプルーなどの胃腸病、限局性腸炎) 。
・セレンとの併用でグルコース6リン酸脱水素酵素欠損患者の溶血をコントロールするのに対して、有効性が示唆されている (66):最近の知見がある。以前の知見ではビタミンE単独の大量投与では効果が見られなかった。
・欠乏により深部感覚障害 (1) (3) 、小脳失調 (1) (3) (4) がおき、結局は腱反射の損失 (1) (4) や平衡と協調運動の変調などを来たす (1) 。特に乳児期ではこの神経障害は深刻な影響を及ぼす (1) 。
・βサラセミア (地中海貧血) で、血中ビタミンEが低い患者の異常な赤血球を正常化するのにビタミンEの経口摂取で、有効性が示唆されている (94) 。





試験管内・
動物他での
評価

・抗酸化作用により生体膜を安定化し (3) (4) (55) 、溶血性貧血患者の溶血率を低下させる (1) 。
・正常な免疫機能、特にT-リンパ球の働きに重要な役割を果たす (1) 。
・ビタミンEの適量の摂取と吸収は、ヒトの神経において神経伝達物質の生成により生ずる多量のフリーラジカルを除き、ミトコンドリアと神経系の軸索膜の保護に不可欠である (1) 。
・黄体ホルモン・男性ホルモンの生成分泌に関わり、生殖機能を維持する (5) 。
・動物実験で重金属やフリーラジカルを産生する肝毒素、酸化による損傷を引き起こす色々な薬剤に対して保護効果を示す (1) 。

安全性

危険情報

<一般>
・経口摂取で適切に使用する場合、おそらく安全である (94) 。米国の食事摂取基準 (以下DRI) では、成人の許容上限摂取量 (UL) は1,000 mg(合成ビタミンEなら1,100 IU、天然型なら1,500 IUに相当する) である (94) (日本人には「日本人の食事摂取基準」の目安量や耐容上限量を参照 (詳細は「ビタミンE解説」)) 。病気に罹患している人は、健康被害や死亡率が増加する可能性があるため、400 IU (約266 mg) /日以上摂取しないように (94) との記述もある。
・経口摂取で過剰量摂取する場合、危険性が示唆されている (94) 。推奨される一日の許容上限摂取量を超える量の反復摂取は、顕著な副作用に関連があった。また、静脈注射で多量のビタミンE投与は危険性が示唆されている (94) 。合成ビタミンEの大量反復投与は血液凝固因子の活性減少による出血に関連があったという報告がある。
・他の脂溶性ビタミンに比べると経口投与で比較的毒性がないといわれる。1日1,200 mg以上のビタミンE投与はビタミンKの代謝を妨害し、クマリンのような薬の抗凝固性効果を増長するであろう (1) 。
・経口摂取で、ビタミンEはまれに副作用を起こす場合がある。吐き気、下痢、腸のさしこみ、疲労、衰弱、頭痛、視力障害、発疹、生殖腺機能障害、クレアチン尿など (94) 。
・2005年10月までを対象に、4種のデータベースで検索可能な無作為化比較試験68報について検討したシステマティックレビューにおいて、成人に対するβ-カロテン、ビタミンA、ビタミンEの投与は、死亡リスクを増加させる可能性がある (PMID:17327526)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中は経口で適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。また、米国では、授乳中は経口摂取で米国のDRIで定められた推奨量 (以下RDA) を超えない量を摂取する場合、おそらく安全であるが、RDAを超えるビタミンEの摂取については、十分な情報が得られていない (94) 。食事からのビタミンE摂取がRDAの15 mg/日を下回らない限り、妊婦のサプリメント等での摂取は勧められない。子癇前症 (妊娠中毒症) のリスクのある妊婦に18〜22週から400 IUのビタミンEを経口投与した結果、また妊娠後期の2ヶ月間毎日600〜900 IU摂取した結果、副作用は報告されなかった。妊娠中の外用でのビタミンEの使用に関しては十分な情報が得られていない (94) 。
・分娩後16ヶ月の母親600名 (症例群276名、平均33.1歳、オランダ) を対象とした症例対照研究において、食事およびサプリメントからのビタミンE摂取量が多い (14.9 mg/日以上) と、子どもの先天性心疾患発症リスクが高かった (PMID:19187374)
<その他>
・ビタミンE投与に関する無作為化比較試験19件をメタアナリシスした結果、慢性疾患やハイリスクを有する高齢者が、1日に400 IU以上のビタミンEをサプリメントとして長期間摂取すると、総死亡率が上昇する可能性がある (PMID:15537682)
・カナダ保健省が2006年1月に作成したビタミンEの摂取についてのガイドラインの中で、55歳以上で心疾患か糖尿病の現病あるいは既往歴のある人、あるいはガンの現病あるいは既往歴のある人は、高用量 (400 IU以上) のビタミンEを摂取する前にかかりつけ医に相談するようアドバイスしている (109) 。
<被害事例>
・高血圧、冠動脈疾患、糖尿病、高脂血症、胃食道逆流症、閉塞性睡眠時無呼吸症の既往歴があり、アスピリン (抗血小板薬) 、クロピドグレル (抗血小板薬) 、クロナゼパム、ゲムフィブロジル、メトプロロール、バルサルタン、ロスバスタチン、ラニチジン、ナイアシンを服用中で、夜間に持続的気道陽圧装置の鼻マスクをつけて就寝している63歳男性 (アメリカ) が、2ヶ月前からビタミンE 1,000 IU/日、魚油サプリメント (摂取量不明) の摂取を開始したところ、約1ヶ月後に左目、2ヶ月後に右目の眼窩周囲に斑状出血を起床時に生じた。ビタミンEと魚油サプリメントの摂取中止により改善したことから、アスピリン、クロピドグレルとの併用が原因と考えられた (PMID:23243409)

禁忌対象者

調べた文献の中で見当らない。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・動物実験 (モルモット) において、高脂肪食条件下、高用量のα-トコフェロール摂取は、肝臓のCYP3A4、4F2、20A1蛋白質量やアトルバスタチン (CYP3A4基質) の血漿中濃度に影響を与えなかった (PMID:23200775)

<理論的に考えられる相互作用>
・抗凝血薬や血小板凝集阻害薬との併用により、出血のリスクが高まる。これは、おそらくビタミンK依存性凝固因子との拮抗や血小板凝集の抑制によると考えられている (PMID:9920356) (101) 。食物中に見られるように多くのトコフェロールが混合している場合、それらの抗血小板作用はα-トコフェロール単独よりも強いと考えられている (PMID:12600864)
・10 units/kg/日以上のビタミンEと鉄との併用により、鉄欠乏性貧血の小児において鉄治療効果が遅れることがある (104) 。
・ミネラルオイルとの併用により、ビタミンEや他の脂溶性ビタミンの吸収が阻害されると考えられる (104) (105) 。
・n-6脂肪酸の過剰摂取により、ビタミンEの必要量を高めることが考えられている (101) 。
・予備的知見において、ビタミンEやAのような抗酸化物質はがん化学療法の有効性を低下させると考えられている (PMID:10442346) 。化学療法を受けている患者は、専門家の指導無しにビタミンEや他の抗酸化物質を使用するべきでない。
・コレスチラミン (PMID:1168607) (PMID:2305321) およびコレスチプル (PMID:7354970) (PMID:8660081) は、食物中のビタミンEの吸収や血清中レベルを低下させることが考えられる。
・エタノールは肝障害により血清中α-及びγ-トコフェロールレベルを低下させると考えられる (PMID:8010985)
・魚油はビタミンEレベルを低下させる。そのメカニズムは明らかでないが、過酸化による障害の予防やフリーラジカルを抑制するために、組織におけるビタミンEの利用の増加や、ビタミンEの吸収の低下によると考えられている (PMID:8326925)
・ミネラルオイルは、食物中のビタミンEの吸収や血清中レベルを低下させることが考えられる。ミネラルオイルの長期の使用は避けるべきである (PMID:12996478) (PMID:3673974)
・オルリスタットは、β-カロテンや多くの脂溶性ビタミンの吸収を低下させる (PMID:8852391) (PMID:9225173) (PMID:8844448) (108) 。従って、オルリスタット内服の2時間前後、あるいは就寝時にビタミンE摂取するべきである。
・高脂肪食はビタミンEの吸収を高めるが、ビタミンEの吸収を高めるために必要な脂肪の量は明らかでない (101) 。
・まれに、ビタミンEは血清中コレステロールやトリグリセリド、CPKレベルを高めることがある (104) 。
・多量のビタミンEとワルファリンあるいは他の抗凝固薬を併用している患者は、プロトロンビン時間 (PT) や国際標準比 (INR) を増加させると考えられる (101) 。ビタミンK欠損者は、凝固因子や増加したPTやINRとビタミンEとの作用によってそのリスクが高まる (PMID:6959563) (PMID:543511) (PMID:4479598)
・まれに、ビタミンEは血清中のサイロキシンやトリヨードサイロニンレベルを低下させる (104) 。
・まれに、ビタミンEは尿中エストロゲンやアンドロゲンレベルを高める (104) 。

動物他での
毒性試験

・マウスおよびラットに、600 mg/kg体重のα-トコフェロールを8週間混餌投与したところ、破骨細胞による骨吸収が亢進し、骨量の減少を認めた (PMID:22388090)

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・経口摂取で適切に使用する場合、おそらく安全である。ビタミンEは一般的には推奨栄養所要量 (RDA) を越えて摂取しても毒性がないと考えられている。しかし、より高い摂取量では悪影響 (吐き気、下痢、腸のさしこみ、疲労、衰弱、頭痛、視力障害、発疹、生殖腺機能障害、クレアチン尿) がでる可能性が高くなる。ビタミンK欠乏症の人が摂取すると、血液が凝固しにくくなるおそれがあるので注意して用いる。血管形成術後の患者がサプリメントとして摂取するときは専門家の指示が必要である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・欠乏症の予防と治療に有効と判断される。有効性が示唆されているのは、1) 食事からの摂取で心筋梗塞のような冠状動脈疾患などの予防、2) 経口摂取において前立腺がんの予防、アルツハイマーの認識機能の衰えの抑制、巣状糸球体硬化症の小児における蛋白尿の減少、3) ビタミンCとの併用による血管性および混合型等の痴呆の発症の防止、4) リウマチ性関節炎に対する治療の補助、5) 他の抗酸化ビタミンや亜鉛との併用摂取による加齢黄斑変性症 (ARMD) の進行の遅延である。
・効果がないことが示唆されるのは、1) アテローム性動脈硬化症の進行遅延と死亡率低下、2) 高血圧、パーキンソン病、3) 男性喫煙者の口腔内粘膜病変予防、肺がん防止、膵臓がん予防と死亡率減少、4) ビタミンCとの併用によれるアルツハイマーの発症防止、5) ペニシラミンとの併用によるDuchenne型筋ジストロフィーの進行の遅延、6) 筋力の増強、7) 欠乏症の早産児の溶血性貧血や早生児の気管支肺異形成症である。

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