健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

クエン酸 [英]Citric acid [学名]-

概要

クエン酸は、レモンやライム、グレープフルーツなどの柑橘類に多く含まれ、爽快な酸味を呈する成分である。ヒドロキシカルボン酸のひとつであるα-ヒドロキシ酸の一種で、生体内では、代謝 (クエン酸回路) の中間体としてエネルギー産生において中心的な役割を果たしている。俗に、「疲労回復によい」「筋肉や神経の疲労予防によい」「ダイエット効果がある」「痛風に効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性については、信頼できる十分なデータが見当たらない。安全性については、食事から適切に摂取する場合はおそらく安全であるが、サプリメントなどの濃縮物を摂取する場合の安全性に関しては信頼できる情報が見当たらない。また、まれに下痢、吐き気などの胃腸障害や外用剤としての使用で日光や紫外線による過敏症が起こることがあるため注意が必要である。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・クエン酸およびクエン酸マグネシウムは、「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。
・「指定添加物」 (酸味料、pH調整剤、膨張剤) である。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・C6H8O7、分子量192.13。融点153℃。水、エタノールに易溶 (32) 。
・Ca2+、Fe3+とキレートを作る (32) 。
・ヒドロキシカルボン酸のひとつであるα-ヒドロキシ酸の一種である (32) 。

分析法

・食品中のクエン酸をエステル化後GCで測定した報告がある (1973019486) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中で見当らない。


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中で見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中で見当らない。

骨・筋肉

調べた文献の中で見当らない。

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

RCT
・健康な男女18名 (平均36.1±9.9歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、クエン酸1,350 mg×2回/日もしくはL-カルニチン500 mg×2回/日を7日間摂取、8日目の朝に75 gグルコース負荷と同時にクエン酸1,350 mgもしくはL-カルニチン500 mgを摂取させ2時間の運動を2回 (計4時間) 行わせたところ、クエン酸群で疲労に関する自覚症状の減少が認められたが、生物学的指標や代謝、ホルモンの指標に影響は認められなかった (PMID:18299720)
・疲労を自覚している健常な20〜60歳の男女24名 (日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為プラセボ比較試験において、レモンクエン酸2,700 mg配合飲料100 mL/日を8日間摂取させたところ、疲労に関する自覚評価において12項目中1項目 (退屈度) で減少が認められたものの、その他の11項目 (全体的疲労感、精神的疲労感、身体的疲労感、自覚的ストレスなど) や生理学的検査で影響は認められなかった。また、血液検査において カリウム値の上昇と中性脂肪の低下、尿検査において5-ハイドロキシインドール酢酸 /クレアチニンの低下、唾液検査においてTGF-β1の低下が認められたが、その他の項目に影響は認められなかった (2008048733) 。
・疲労を自覚している健常な20〜60歳の 男女625名 (試験群328名、平均37.7±7.8歳、日本) を対象とした二重盲検無作為プラセボ比較試験において、レモンクエン酸2,700 mg配合飲料100 mL/日を28日間摂取させたところ、疲労に関する自覚評価において12項目中6項目で減少が認められたものの、その他の項目で影響は認められなかった。また、生活状況に関する自己評価では運動量の低下が認められたが、平均睡眠時間や仕事量には影響は認められなかった (2008048734) 。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中で見当らない。

安全性

危険情報

<一般>
・食事から適切に摂取する場合はおそらく安全であるが、サプリメントなどの濃縮物を摂取する場合の安全性に関しては信頼できる情報が見当たらない。
・α-ヒドロキシ酸 (クエン酸、リンゴ酸などを含めた物質の総称) を摂取した際の副作用はほとんど知られていないが、まれに下痢や吐き気などの胃腸障害を起こすことがある (94) 。

・外用剤は日光や紫外線によって過敏症が起きることがあり、長期にわたる使用は皮膚がんのリスクが高まる可能性がある (94) 。

<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなどの濃縮物を摂取する場合の安全性に関しては信頼できる情報が見当たらない。

<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

<被害事例>
・11歳女児 (日本) が、発熱のために食事を摂取できず、スポーツドリンクのみ2 L/日、一週間程度摂取していたところ、CRPの著明高値および低カリウム血症が認められ、スポーツドリンクに添加されていたクエン酸の過量摂取が主な原因と考えられる代謝性アルカローシスを呈した急性肺炎と診断された (2011110326) 。
・精神疾患のある40代男性 (日本) が、20〜30倍に希釈する必要がある飲料の原液800 mL (クエン酸約90 g含有) を摂取して意識を失い、救急搬送された。血液pH、血圧、カルシウムイオン濃度の低下が認められ、加療したが代謝性アシドーシス、低血圧の状態から改善せず20時間後に死亡した (PMID:26594004)

禁忌対象者

調べた文献の中で見当らない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中で見当らない。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・クエン酸を投与:ラット経口摂取 3,000 mg/kg (91)
・クエン酸を投与:マウス経口摂取 5,040 mg/kg (91)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・食事から適切に摂取する場合はおそらく安全であるが、サプリメントなどの濃縮物を摂取する場合の安全性に関しては信頼できる情報が見当たらない。
・α-ヒドロキシ酸 (クエン酸、リンゴ酸などを含めた物質の総称) として、副作用はほとんど知られていないが、まれに下痢、吐き気などの胃腸の不調を訴える人がいる。外用剤は日光や紫外線によって過敏症が起きることがあり、長期にわたると皮膚がんのリスクが高まる可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ヒトでの有効性については、信頼できる十分なデータが見当たらない。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(2011110326) 日本小児科学会雑誌.2010;114(11):1757.
(94) Natural Medicines
(PMID:26594004) Leg Med (Tokyo). 2015 Nov;17(6):532-4.
(32) 生化学辞典 第4版 化学同人
(1973019486) 日本食品工業学会誌 1972 19(2) 62-69
(2008048733) 薬理と治療 2007 35(7) 809-19
(2008048734) 薬理と治療 2007 35(7) 821-8
(PMID:18299720) J Clin Biochem Nutr 2007 41(3) 224-30