健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

コラーゲン [英]Collagen [学名]-

概要

コラーゲンは、皮膚、血管、腱、歯などの組織に存在する繊維状のタンパク質で、からだを構成する全タンパク質の約30%を占め、その中の40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在し、その他に血管や内臓など全身に広く分布している。コラーゲンは様々な構造で存在し、タイプによりI型、II型などに分類される。加熱により変性したものがゼラチン (変性コラーゲン) で、通常のスープなどの食品から摂取している (ゼラチンについては、こちら) 。サプリメントとして利用されているものの多くは、コラーゲンの加水分解物 (コラーゲンペプチド (低分子コラーゲンと記載されていることも多い)) である。コラーゲンペプチドは、アミノ酸が2から100以下の混合物であり、構成されるアミノ酸はグリシンやプロリンが多く、必須アミノ酸のトリプトファンが含まれていないため栄養価は低い。俗に、「美容によい」「骨・関節疾患に伴う症状の緩和によい」などと言われているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが十分に見当たらない。安全性については、アレルギーを誘発する可能性がある。妊娠中・授乳中の安全性についての十分なデータがないことからサプリメントとしての使用を避けるべきとされている。コラーゲンを多く含む食品としては、鶏の手羽や、フカヒレ、牛すじ、鶏皮などがある。その他、詳細については、「すべての情報を表示」、「コラーゲンって本当に効果があるの?」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・コラーゲンは立体構造中に3重らせん構造を持つ。アミノ酸組成のうち、グリシンが1/3を占め、プロリン、ヒドロキシプロリンおよびリシン、ヒドロキシリシンを含む (16) 。ヒドロキシリシン残基に糖鎖がグリコシド結合している (2) 。

分析法

・試料を加水分解した後、ヒドロキシプロリンを標準として比色定量 (558 nmの吸光度) するBergman&Loxley法がある。コラーゲン含量はヒドロキシプロリン量を算出し、その値に7.25 (ウシの筋肉内の場合) を乗じて算出している報告がある (101) (102) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中で見当らない。


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中で見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

RCT
・関節痛の患者200名 (試験群100名、平均65.70±7.83歳、ベルギー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、コラーゲン加水分解物1,200 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、肩・肘・手、腰椎の関節痛の自覚症状が減少したが、腰、膝の関節痛には影響は認められなかった (PMID:22500661)
・疲労の自覚があり、免疫力スコア (SIV) が低めの成人男女50名 (平均46.1±6.6歳、試験群25名、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、魚由来コラーゲンペプチド5 g x2/日を8週間摂取させたところ、免疫力スコアの増加が認められたが、免疫細胞数に影響は認められなかった (2015307779) 。

骨・筋肉

RCT
・サルコペニアの高齢男性53名 (試験群26名、平均72.3±3.7歳、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、週3セッションのレジスタンス運動プログラムとともに、コラーゲンペプチド15 g/日を12週間摂取させたところ、除脂肪体重の増加、膝伸展力の向上、体脂肪率および体脂肪量の減少が認められたが、体重、骨量に影響は認められなかった (PMID:26353786)

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

RCT
・健常成人女性39名 (20〜30歳、試験群20名、日本) を対象とした二重盲検試験において、コラーゲンペプチド10 gを含む飲料を毎日、60日間摂取させたところ、皮膚の保湿能に変化はみられなかった (2005119390) 。
・健常女性69名 (ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、コラーゲン加水分解物2.5 g/日 (23名、平均48.7±4.8歳) または5.0 g/日 (23名、平均47.2±5.7歳) を8週間摂取させたところ、皮膚弾性の改善が認められたが、皮膚水和性、経皮水分蒸散量、肌荒れに影響は認められなかった (PMID:23949208)
・健常成人女性120名 (35〜55歳、試験群91名、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブタ皮由来コラーゲンペプチド2 g/日 (28名) 、5 g/日 (30名) 、10 g/日 (33名) のいずれかを含む飲料を8週間摂取させたところ、5 g/日以上摂取にて皮膚弾力性の増加が認められたが、皮膚水分量、シワ、キメ、肌状態の主観評価に影響は認められなかった (2011190269) 。
・健常成人女性88名 (試験群45名、平均49.7±6.9歳、日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、魚由来コラーゲンペプチド5 g/日を8週間摂取させたところ、経皮水分蒸散量、角層水分量、皮膚粘弾性、皮膚画像解析によるシミ、シワ、美容専門家による触診・視診に影響は認められなかった (2015110131) 。
・健常成人女性56名 (試験群28名、平均43.31±4.70歳、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、プロリルヒドロキシプロリンとヒドロキシプロリルグリシンを含む特異なコラーゲン加水分解物2.5 g/日を8週間摂取させたところ、皮膚の弾力が増加し、肌荒れが減少した (2015307781) 。
・健康成人男性51名 (試験群25名、平均40.9±11.6歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、魚由来コラーゲンペプチド5 g/日を4週間摂取させた後、紫外線照射を行い8日間観察したところ、紫外線照射部の紅斑、メラニン量、水分量、経皮水分蒸散量に影響は認められなかった (2015248444) 。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中で見当らない。

安全性

危険情報

<一般>
・II型コラーゲンの2.5 mg/日、24週間までの摂取は安全性が示唆されている (94) 。
・ニワトリのII型コラーゲンは、食欲不振、嘔吐、胃の不快感、口内炎、膨満感、吐き気、げっぷなどの胃腸症状、トランスアミナーゼ濃度の上昇などを生じる可能性がある (94) 。
・コラーゲンは、皮疹などのアレルギー症状、頭痛、めまいなどを生じる可能性がある (94) 。
・理論的には、狂牛病のウシからのウシコラーゲンにより感染する可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・II型コラーゲンの安全性については十分なデータがないため使用を避ける (94) 。
<その他>
・理論的には、鶏や卵アレルギーの人はII型コラーゲンを摂取すべきでない (94) 。
<被害事例>
・コラーゲン使用との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。
1) 68歳女性 (日本) が、開腹下胆嚢摘出術における止血用動物性微線維性コラーゲンが原因となり、炎症性腫瘍を伴う胆管閉塞を発症した (2002204377) 。
2) コラーゲン注入の副作用として、遅延型陽性反応 (7例) 、ビーズ状反応 (165例) 、点状出血斑 (13例) 、紫外線による異常反応 (2例) が報告されている (1993171006) 。
3) アトピー性皮膚炎、小児喘息の病歴のある7歳女児 (日本) が、コラーゲン入りの化粧水を塗布後、痒みを伴う発赤と腫脹が出現し、化粧水に含まれていたヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コラーゲンによる接触蕁麻疹と診断された (2006263169) 。
4) アトピー性皮膚炎の既往歴がある29歳女性 (日本) が、2ヶ月ほど前からコラーゲン飲料を摂取したところ、四肢の掻痒および浮腫が生じて医療機関を受診、好酸球数の顕著な増加が認められた。コラーゲン飲料の摂取中止により改善、薬剤リンパ球刺激試験 (DLST) において当該製品が陽性であったため、コラーゲン飲料による好酸球増多症と診断された (2011047614) 。
5) 35歳女性 (日本) が、1年前からブルーベリーやコラーゲンなど、数種類のサプリメントを毎日摂取したところ (摂取量不明) 、3ヶ月前から全身に蕁麻疹様紅斑を生じて医療機関を受診、真皮の浮腫、好酸球浸潤が認められた。薬剤リンパ球刺激試験 (DLST) においてブルーベリーとコラーゲンサプリメントが陽性、摂取中止により軽快した (2013308481) 。

禁忌対象者

調べた文献の中で見当らない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中で見当らない。

動物他での
毒性試験

・ラットに、ウシ真皮由来の注射用コラーゲンを皮下投与したところ、石灰沈着およびその周囲の異物肉芽腫の形成を認めた (1992177209) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・II型コラーゲンの安全性については十分なデータがないため、妊娠中・授乳中は使用を避ける。アレルギーなどでタンパク質に過剰反応する人は注意が必要である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ニワトリコラーゲンの有効性については信頼できるデータが十分にない。
・ニワトリコラーゲンはヒトに対する効果が認められないので、開発が中止された製品もある。

参考文献

(2) 新栄養化学 朝倉書店 内藤 博ら
(5) 栄養成分バイブル 主婦と生活社 中村丁次
(16) 生化学辞典 第4版 東京化学同人
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(101) Anal.Chem. 1963 NOVEMBER ; 35(12):1961-65
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(1992177209) 日本臨床電子顕微鏡学会誌. 1991; 24(1):81-91
(1993171006) 形成外科. 1992; 35(12):1487-94
(2002204377) 日本臨床外科学会雑誌. 2002; 63(4):989-93
(2005119390) 健康・栄養食品研究. 2004; 7(3):45-52
(2006263169) Journal of Environmental Dermatology.2005;12:192-5
(102) J Food Sci 1963; 28: 503-9.
(211047614) 新潟医学会雑誌:2010;214(6):349.
(PMID:22500661) Complement Ther Med. 2012 Jun;20(3):124-30.
(2013308481) アレルギー 2013 62(3-4) 463
(PMID:23949208) Skin Pharmacol Physiol. 2014;27(1):47-55.
(PMID:26353786) Br J Nutr. 2015 Oct 28;114(8):1237-45.
(94) Natural Medicines
(2011190269) 医学と薬学. 2011;65 (4): 563-73.
(2015110131) 薬理と治療.2014;42(12): 995-1004.
(2015248444) 薬理と治療.2014;42(10): 781-90.
(2015307779) 薬理と治療,2015;43(1): 51-6.
(2015307781) 薬理と治療.2015;43(1): 67-70.