健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ブロッコリー [英]Broccoli [学名]Brassica oleracea L.var.italica Plencke

概要

ブロッコリーは大西洋沿岸地帯原産のアブラナ科の栽培植物。ヨーロッパでは2,500年以上、野菜として栽培されてきた。キャベツの一変種で、主に花蕾、花茎を食用とする。俗に、「抗がん作用がある」「ヘリコバクター・ピロリ菌感染症によい」「有害化学物質除去効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性は十分な情報が見当たらない。通常の食品として摂取する場合はおそらく安全である。妊娠中・授乳中に、通常の食品として摂取する量を超えての使用は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける。発芽から3〜4日の新芽にはスルフォラファンが多く含まれている。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・現時点では「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」にも該当しない (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・主にカロテン (76) 、ビタミンC (76) 、カルシウム (76) 、葉酸 (76) などを含む。特に新芽にはスルフォラファンが多く含まれる (94) 。

分析法

・放射性物質による遺伝毒性及び細胞毒性に対するブロッコリーの効果をHPLC、薄層クロマトグラフィー (TLC) を用いて分析した報告がある (PMID:22936084)
・ブロッコリーの抗酸化能力をガスクロマトグラフィー法 (GC-MS) を用いて分析した報告がある (PMID:22942744)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中で見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・II型糖尿病患者72名 (イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブロッコリーの新芽パウダー5 g/日 (26名、平均51±6.2歳) または10 g/日 (23名、平均54±5.9歳) を4週間摂取させたところ、10 g/日摂取群においてのみ、血清インスリン値、HOMA-IR (PMID:22537070) 、トリグリセリド値、動脈硬化指数の低下、およびHDLコレステロール値の低下抑制が認められたが、空腹時血糖値、総コレステロール 値、LDLコレステロール値 (PMID:22325157) に影響は認められなかった。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT
・感染による胃炎以外の症状を認めないヘリコバクター・ピロリ菌感染者50名 (日本) を対象とした二重盲検試験において、ブロッコリーの新芽70 g/日 (スルフォラファン175 mg/日含有) を8週間摂取させたところ、ヘリコバクター・ピロリ菌量の減少および胃炎の改善が認められた (PMID:21548875)
・健康な喫煙者16名 (試験群6名、平均27.3±1.7歳) および非喫煙者35名 (試験群15名、平均26.0±1.3歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブロッコリースプラウト111 g/日含有飲料を、インフルエンザ生ワクチン接種前日から4日間摂取させたところ、喫煙者においてのみ鼻腔洗浄液中のIL-6濃度、B型インフルエンザRNA量低下、NQO1 (抗酸化マーカー) の発現量増加が認められたが、IL-8、IP-10、IFN-γ、HMOX1、鼻腔上皮細胞におけるNQO1、HMOX1に影響は認められなかった (PMID:24910991)
・健康な喫煙者の男性17名 (平均21.8±2.7歳、イタリア) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、ブロッコリー250 g/日を10日間摂取させたところ、血漿炎症マーカー濃度 (CRP、TNF-α、IL-6、可溶性IL-6受容体) およびアディポネクチン濃度に影響は認められなかった (PMID:23992556)

骨・筋肉

調べた文献の中で見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中で見当たらない。

肥満

調べた文献の中で見当たらない。

その他

調べた文献の中で見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中で見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・通常の食品として摂取する場合はおそらく安全である (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中に、通常の食品として摂取する量を超えての使用は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<被害事例>
・カルシウムとビタミンDのサプリメントを6ヶ月間摂取 (摂取量不明) していた56歳女性 (トルコ) がブロッコリージュース800 cc/日を4週間摂取したところ、血中肝酵素値 (AST、ALT、γ-GTP) 値が上昇し、ブロッコリージュースの中止により15日後に回復した (PMID 20535075) 。
・ブロッコリーによる接触性皮膚炎の報告がある (94) 。
詳細は下記の通り。
・56歳女性 (イギリス) は2年間のブロッコリー栽培により手掌に湿疹及び再発性水疱が出現した。栽培の中止により症状は回復し、パッチテストの結果ブロッコリーで陽性であったため、ブロッコリーによるアレルギー性接触皮膚炎と診断された (PMID:12534619)
・青果店に12年間勤めていた54歳女性 (スペイン) が最後の7年間に、ブロッコリーを取り扱った6〜8時間以内に、両手や顔に痒み、紅斑、小嚢、血管浮腫などが生じた。パッチテストの結果ブロッコリーで陽性であったため、ブロッコリーによるアレルギー性接触皮膚炎と診断された (PMID:9689347)
・ブロッコリーとカリフラワーの栽培に7年間従事していた36歳女性 (スペイン) が、3年後に、ブロッコリーやカリフラワーに触れた24〜36時間後に、手やまぶたに痒み、湿疹、小嚢などが生じるようになった。パッチテストの結果ブロッコリーで陽性であったため、ブロッコリーによるアレルギー性接触皮膚炎と診断された (PMID:9689347)
・アレルギー歴のない73歳男性 (日本) がブロッコリーを摂取し、30分後に呼吸困難、唇と瞼の腫脹を生じ、プリックテストにてブロッコリー、ヨモギ、マスタードに陽性を示したため、ブロッコリー摂取で誘発されたアレルギーと診断された (PMID:27478657)

禁忌対象者

調べた文献の中で見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・健康な男性19名、女性17名 (20〜40歳、アメリカ) を対象とした試験において、かいわれ大根16g、カリフラワー150g、ブロッコリー200g、千切りキャベツ70gを含む試験食を6日間摂取させたところ、CYP1A2の活性が亢進した (PMID:10837004)
・健康な男性14名、女性2名 (平均26歳、デンマーク) を対象とした試験において500 g/日のブロッコリーを12日間摂取させたところ、CYP2E1には影響しなかったが、CYP1A2の活性を亢進した (PMID:8625493)
<理論的に考えられる相互作用>
・ブロッコリーの新芽に含まれるスルフォラファンがヒト肝細胞のCYP2E1、CYP1A2活性を阻害する可能性があるため、これらの酵素で代謝される薬剤の効果を増強する可能性がある (94) (PMID:9675256) 。

動物他での
毒性試験

1.TDLo (最小中毒量)
・ブロッコリー新芽の粉末を投与:
ラット経口 (連続) 33.6 mg/kg/4週、ラット経口 (連続) 168 mg/kg/4週、ラット経口 (間欠的) 924 g/kg/22週 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・通常の食品として摂取する場合はおそらく安全である。
・妊娠中・授乳中に、通常の食品として摂取する量を超えての使用は避ける。
・アレルギー性接触皮膚炎の原因となる可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(PMID:22936084) Acta Cir Bras. 2012 Sep;27(9):606-10.
(PMID:22942744) Int J Mol Sci. 2012 Jul;13(7):8943-57.
(PMID:21548875) Curr Pharm Des. 2011;17(16):1532-40.
(PMID:12534619) Br J Dermatol. 2003 Jan;148(1):172-3.
(PMID:9675256) Mutat Res. 1998 Jun;402(1-2):111-20.
(PMID:10837004) Carcinogenesis. 2000 Jun;21(6):1157-62.
(PMID:8625493) Carcinogenesis. 1996 Apr;17(4):793-9.
(PMID:20535075) Eur J Gastroenterol Hepatol. 2010 Jul;22(7):898.
(PMID:9689347) Allergy. 1998 Jun;53(6):621-2.
(PMID:22325157) Diabetes Res Clin Pract. 2012 Jun;96(3):348-54.
(PMID:22537070) Int J Food Sci Nutr. 2012 Nov;63(7):767-71.
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(76) 日本食品大事典 医歯薬出版株式会社
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(94) Natural Medicines
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(PMID:24910991) PLoS One. 2014 Jun 9;9(6):e98671.
(PMID:23992556) Int J Food Sci Nutr. 2014 Feb;65(1):106-11
(PMID:27478657) Case Rep Dermatol Med. 2016;2016:8413767.