ビタミンB2解説

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A.ビタミンB2とは?
ビタミンB2 (リボフラビン) は水溶性のビタミンで、体内に吸収されると、フラビンモノヌクレオチド (FMN) 、およびフラビンアデニンジヌクレオチド (FAD) に変換され、体内では主にFADの形で存在します (16) 。両者とも、ほとんどの栄養素の代謝に関わる補酵素としての働きがあります (12) 。その他、ビタミンB2には、成長促進・皮膚や粘膜の保護といった働きもあり、不足すると成長障害・脂漏性皮膚炎・口内炎などを引き起こすことが知られています (16) 。

B.ビタミンB2の供給源になる食品
食品に含まれるビタミンB2含有量は以下の通りです (5) 。(可食部100 gあたり)




C.ビタミンB2の特性 (単位・化学的安定性)
ビタミンB2は黄色-橙黄色で、水には溶けにくく、エタノール、エーテルにはほとんど溶けません。中性、酸性、酸素には安定ですが、アルカリや光には不安定です (13) 。


D.ビタミンB2の吸収や働き
摂取したビタミンB2は、小腸から吸収されます。この時、食事と一緒に摂取すると、食事により胃内容物排泄速度 (食物が胃から小腸へ移行する速度) が低下し、小腸上部 (吸収部位) に徐々に移行するため、吸収が増加します (13) 。また、胆汁酸塩によっても吸収が良くなります (13) 。吸収されたビタミンB2は、細胞内で酵素によってFMNやFADになります。リボフラビンは主要臓器で一定量保持され、過剰に摂取したビタミンB2は生体内のB2と交換代謝されて、尿中や糞中に排泄されます (13) 。

E.ビタミンB2不足の問題
ビタミンB2不足はどのような時に起こるのか?

1.食事からのビタミンB2摂取量が不足した時
2.代謝異常 (小腸からの吸収の段階、リボフラビンからの補酵素型への酵素的変換の過程、酵素タンパク質との結合の段階、フラビン酵素反応の阻害) (12)
3.疾患 (肝疾患、下垂体疾患、糖尿病など) (12)
4.薬物の影響 (テトラサイクリンなどの抗生物質、クロルプロマジンなどの精神安定剤、副腎皮質ホルモン、経口避妊薬を連用した時) (12) (17)
ビタミンB2不足は単独ではあまり起こらず、他のビタミン不足と同時に起こります (3) 。

ビタミンB2が不足するとどのような症状が起こるのか?
成長障害、口角炎、舌炎、咽喉炎、皮膚炎が見られます (16) 。


F.ビタミンB2過剰摂取のリスク
過剰摂取したビタミンB2は尿中に排泄されるため、過剰による悪影響を受けにくいといわれています (1) 。また、ビタミンB2は黄色を帯びているため、過剰に摂取すると尿が黄色やオレンジに変色します (13) 。


G.ビタミンB2はどのぐらい摂取すればよいか?
各年齢別のビタミンB2の食事摂取基準 (日本人の食事摂取基準2015年版) は以下の通りです (1) 。


H.ビタミンB2摂取状況
平成25年の国民健康・栄養調査では、男性で平均1.20 mg/日、女性で平均1.07 mg/日摂取しています (15) 。

I.栄養機能食品としての関連情報
ビタミンB2は、栄養機能食品として表示許可されています。
・上限は12 mg、下限0.33 mgです。
・ビタミンB2の栄養機能表示
「ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」
・注意喚起
「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。」

栄養機能食品の表示に関する基準の詳細については、こちらの資料を参照してください。→資料1資料2

J.その他の情報
ビタミンB2は以下の症状が見られるときの治療薬として用いられます (13) 。
1.ビタミンB2欠乏症の予防及び治療
2.消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、激しい肉体労働など、ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給
3.次の疾患のうち、ビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
・口角炎、口唇炎、舌炎 
・肛門周囲及び陰部びらん
・急性、慢性湿疹、脂漏性湿疹
・ペラグラ
・尋常性座瘡
・日光皮膚炎
・結膜炎
・びまん性表皮角膜炎


参考文献

1.日本人の食事摂取基準 2015年版:第一出版
2.栄養学総論:三共出版株式会社
3.専門領域の最新情報 最新栄養学:建帛社
4.FOOD CHEMISTRY THIRD  EDITION:Owen R.Fennema
5.五訂増補日本食品標準成分表:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会
7.DIETARY REFERENCE INTAKE for Thiamin,Riboflavin,Niacin,VitaminB6,Folate,VitaminB12,Pantothenic Acid,Biotin,and Choline :National Academy Press
8.薬理書:廣川書店
10.Q&A 保健機能食品制度の手引き:新日本法規
12.ビタミンの辞典:朝倉書店
13.日本薬局方解説書:廣川書店
14.消化・吸収:第一出版
16.ヒューマン・ニュートリション 第10版:医歯薬出版
17.生化学辞典 第4版:東京化学同人
15.平成25年国民健康・栄養調査報告