健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

ラズベリー、レッドラスベリー、エゾイチゴ、ヨーロッパキイチゴ、ブラックベリー [英]Raspberry、European red raspberry [学名]Rubus idaeus L.、Rubus strigosus

概要

ラズベリーは落葉性低木で、2 mまで生長し有刺の淡緑色の葉と、白色の花と紅色の果実をつける。果実はジュースやジャムなどの加工品としてもなじみのある素材である。俗に、「女性の健康によい」「ダイエットによい」「陣痛を促進する」「胃腸障害によい」と言われているが、ラズベリー葉についてはヒトでの有効性・安全性については調べた文献に十分なデータが見当たらない。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・ラズベリー果実・葉は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・葉にはポリペプチド、フラボノイド (アントシアニジン) 、タンニンが含まれる。果実にはペクチン、糖類、有機酸、ビタミンA、B1、Cなどが含まれる (33) 。

分析法

・ラズベリー中の11種のアントシアニンをHPLC-PDA-MS/MSで分析したとの報告がある (PMID:12188628)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT
・健康な未経産の妊婦192名 (試験群:96名、オーストラリア) を対象とした二重盲検ランダム化プラセボ比較試験において、ラズベリー葉抽出物1.2 gを含む錠剤を2回/日、妊娠32週から陣痛開始まで摂取したところ、分娩第2期の時間の短縮と、鉗子分娩の割合の低下傾向のみが認められたとの報告 (PMID:11370690) があるため、ラズベリー葉の経口摂取は陣痛の緩和には効果がないことが示唆されている (94) 。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・食品に含まれている量のラズベリー葉を経口摂取することはおそらく安全である。非常に少量のラズベリー葉が食品の香料として使用される (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中に一般的な食品に含まれている量のラズベリー葉を経口摂取することはおそらく安全である (94) 。
・ラズベリー葉は子宮の痙攣をおこし、エストロゲン様作用を持つ可能性があるため、妊娠期間中や自己治療に過剰な量を摂取することはおそらく危険である。ラズベリー葉は一般的に助産師によって陣痛促進の目的で使用されるが、妊娠中は医療専門家の指導なしにラズベリー葉を使用しないこと (94) 。
・2009年3月までを対象に4つのデータベースで検索できた論文12報について検討したシステマティックレビューにおいて、妊婦のラズベリー葉の使用は安全性や有効性に関する十分なデータが不足しているため推奨できない (PMID:19880082)
・授乳中に過剰のラズベリー葉を経口摂取することは信頼性の高い情報が十分に得られていないため、使用を避ける (94) 。
・妊娠37週の妊婦 (アメリカ) が、分娩 (38週) の前週に、陣痛を進める目的でラズベリーリーフ茶とともにメマツヨイグサ油500 mg入りカプセル30個を経口および経膣で使用したところ、誕生した新生児の出生17時間後に、体幹、四肢、顔面に斑状および点状出血がみられた。出生児に他の特記すべき病徴や家族歴はなく、血小板数は正常で、出血斑および紫斑は5日後に消失した (PMID:18154917)
・妊娠32週から毎日ラズベリーティーを1日に2回飲んでいた妊婦 (日本) が、妊娠40週4日の胎児心エコーにて心拡大、三尖弁逆流を指摘された。妊娠40週6日には胎児心エコーにて動脈管の描出ができず、右心室の心筋肥厚が認められた。妊娠41週0日に胎児心拍数基線細変動が減少したため緊急帝王切開となった。出生後のエコーでは動脈管を描出できず、右室壁肥厚、三尖弁逆流、両方向性の心房間交通を呈し、動脈管早期収縮による新生児遷延性肺高血圧症と診断された (101) 。
・妊娠糖尿病でインスリン投与中の妊婦 (38歳、アメリカ) が、妊娠32週にラズベリーリーフ茶を2サービング/日、3日間摂取したところ、低血糖を生じ、インスリン投与量を減量した。その後ラズベリーリーフ茶摂取を中止したところ再び高血糖を示し、投薬量を増量、摂取再開により投薬量の減量が必要となった (PMID:27824754)
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・ラズベリー葉はエストロゲン様作用を持つ可能性があるため、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫などホルモン感受性が高い状態にある人は避ける (94) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・動物実験 (ラット) において、妊娠中のレッドラズベリー葉の摂取は、子 (雌のみ) の肝臓CYPの活性を変化させた (PMID:21115944)
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、ラズベリー葉の60%エタノール抽出物はCYP1A2、CYP2D6、CYP3A4活性を抑制した (PMID:23843424)
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、ラズベリー葉の60%エタノール抽出物はCYP2E1活性を阻害した (PMID:24458977)

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・葉:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・食品に含まれている量のラズベリー葉を経口摂取することはおそらく安全である。
・妊娠中にラズベリー葉を過剰に経口摂取することはおそらく危険である。子宮痙攣を起こす可能性がある。
・授乳中に過剰なラズベリー葉を摂取することは避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(33) 世界薬用植物百科事典 誠文堂新光社  A.シェヴァリエ
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:11370690) J Midwifery Womens Health. 2001 Mar-Apr;46(2):51-9.
(PMID:12188628) J Agric Food Chem. 2002 Aug 28;50(18):5191-6.
(PMID:19880082) Complement Ther Clin Pract. 2009 Nov;15(4):204-8.
(PMID:21115944) Int J Toxicol. 2011 Mar;30(2):216-24.
(PMID:23843424) Phytother Res. 2014 Apr;28(4):603-10.
(PMID:18154917) J Pediatr. 2008 Jan;152(1):140, 140.e1.
(101) 日本周産期・新生児医学会雑誌. 2014; 50(2): 784 -784.
(PMID:24458977) Phytother Res. 2014 Oct;28(10):1573-6.
(94) Natural Medicines
(PMID:27824754) Obstet Gynecol. 2016 Dec;128(6):1421-1424.