健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

γ-アミノ酪酸 (ギャバ) [英]Gamma-aminobutyric acid (GABA) [学名]-

概要

γ-アミノ酪酸 (GABA) は、甲殻類の神経筋接合部、哺乳類の小脳、脊髄、大脳などに多く存在する非たんぱく質構成アミノ酸。トマトなどの野菜、茶、米、大豆といった植物にも含まれている。生体内でL-グルタミン酸の脱炭酸により合成され、脳内で抑制性神経伝達物質として作用するが、摂取したGABAは血液脳関門を通過しないため、体内で合成されたものと同等には作用しないものと考えられている。GABAを関与成分とし、「血圧が高めの方に適する」旨の表示をした特定保健用食品が許可されているが、その他のヒトでの有効性については、信頼できるデータが見当たらない。安全性については、通常の食事から摂取する場合、おそらく安全である。特定保健用食品は個別の製品ごとに安全性が評価されているが、その他のサプリメントなどの濃縮物から摂取した場合の安全性については十分なデータが見当たらない。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・GABAを関与成分とし、「血圧が高めの方に適する」旨の表示をした特定保健用食品が許可されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・C4H9NO2、分子量103.12

分析法

・γ-アミノ酪酸をオルトフタールアルデヒド (ο-phthalaldehyde) で誘導化し、逆相カラムと蛍光検出器 (FLD) (励起波長340〜350 nm、蛍光波長450〜455 nm) を装着したHPLC法で分析した報告がある (PMID:10080632) (101) 。

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・GABAを関与成分とし、「血圧が高めの方に適する」旨の表示をした特定保健用食品が許可されている。
RCT
・軽度高血圧または正常高値血圧者88名 (試験群45名、平均53.8±8.5歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、GABA 80 mg/日を12週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧の低下が認められたが、脈拍数、体重、BMIに影響は認められなかった (2005074260) 。
・軽度高血圧者40名 (試験群20名、平均53.5±8.1歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、カボチャ加工品20 mg/日 (GABA 10%含有) を12週間摂取させたところ、収縮期血圧の低下が認められたが、拡張期血圧、脈拍数、体重、BMIに影響は認められなかった (2005089720) 。
・正常高値血圧者40名 (試験群20名、平均46.1±6.8歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、カボチャ加工品20 mg/日 (GABA 10%含有) を12週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧の低下が認められたが、脈拍数、体重、BMIに影響は認められなかった (2005089720) 。
・正常〜軽度高血圧者44名 (試験群22名、平均46.3±10.9歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、GABA 400 mg/日を4週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧、脈拍数、体重、BMIに影響は認められなかった (2005089914) 。
・軽度高血圧または正常高値血圧者109名 (試験群53名、平均48.9±8.9歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、減塩醤油8 mL (GABA 120 mg含有) /日を12週間摂取させたところ、摂取前からの変化量において収縮期血圧の低下が認められたが、拡張期血圧、脈拍数に影響は認められなかった (2007106580) 。
・正常血圧者26名 (試験群14名、平均46.1±11.8歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、カボチャ加工品200 mg/日 (GABA 10%含有) を12週間摂取させたところ、拡張期血圧、脈拍数、体重、BMIに影響は認められず、収縮期血圧の低下が抑制された (2007222562) 。
・軽度高血圧者71名 (日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、GABA含有黒酢7.5 mL (GABA 15.8 mg) /日 (24名、平均47.6±11.6歳) または黒酢7.5 mL/日 (24名、平均47.7±11.1歳) を12週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧、脈拍数、体重、BMIにGABA摂取による影響は認められなかった (2008283461) 。
・軽度高血圧または正常高値血圧者81名 (30歳以上60歳未満、試験群40名、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、緑茶飲料280 g (GABA 20 mg含有) /日を16週間摂取させたところ、摂取前からの変化量において収縮期および拡張期血圧の低下が認められたが、脈拍数に影響は認められなかった (2009210451) 。
・軽度高血圧または正常高値血圧者86名 (試験群43名、平均51.6±11.1歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、発酵乳飲料100 mL (GABA 12.3 mg含有) /日を12週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧の低下が認められたが、脈拍数、体重、BMIに影響は認められなかった (2016166973) 。
・軽度高血圧者39名 (試験群22名、平均52.5±6.8歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、GABA含有米150 g (GABA 16.8 mg含有) /日を8週間摂取させたところ、摂取前からの変化量において家庭早朝収縮期血圧の低下が認められたが、早朝拡張期血圧、夜間収縮期および拡張期血圧、外来血圧、血清中ノルアドレナリン濃度に影響は認められなかった (PMID:26870683)
・正常高値血圧者108名 (試験群54名、平均46.4±1.7歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、発酵乳飲料100 mL (GABA 12.3 mg含有) /日を12週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧の低下が認められたが、体重、BMIに影響は認められなかった (103) 。


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中で見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中で見当らない。

骨・筋肉

調べた文献の中で見当らない。

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

調べた文献の中で見当らない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中で見当らない。

安全性

危険情報

<一般>
・通常の食事からの摂取はおそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<被害事例>
・高血圧症で活性型ビタミンD3製剤、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬を服用していた68歳男性 (日本) が、降圧作用を期待してGABA含有乳酸菌飲料 (GABA 10 mg含有) を1日1本、約2ヶ月間摂取したところ、肝機能検査値に異常を認め薬物性肝障害と診断、摂取中止により回復した (2007160139) 。

禁忌対象者

調べた文献の中で見当らない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・降圧薬や降圧作用を有するハーブとの併用により、低血圧を起こす可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・GABAを投与:マウス経口12,680 mg/kg (91) 。
1.TDLo (最小中毒量)
・GABAを投与:マウス経口600μg/kg (91) 、ラット経口 (間欠的) 32,500 mg/kg/13週 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・通常の食事からの摂取はおそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
・妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないため使用を避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中で見当らない。

参考文献

(PMID: 10080632) J Chromatogr B Biomed Sci Appl. 1999 Feb 19;723(1-2):47-59.
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(2007160139) 内科.2007; 99(1):170-172.
(94) Natural Medicines
(102) ハーパー生化学 30版
(103) 日本食品科学工学会誌 2004 51(2) 79-86
(2005074260) 薬理と治療 2004 32(12) 929-44
(2005089720) 東方医学 2004 20(2) 7-21
(2005089914) 新薬と臨牀 2004 53(12) 1492-508
(2007106580) 薬理と治療 2006 34(6) 691-709
(2007222562) 東方医学 2006 22(4) 1-10
(2008283461) 薬理と治療 2008 36(5) 429-44
(2009210451) 健康・栄養食品研究 2008 11(3) 19-29
(2016166973) 健康・栄養食品研究 2003 6(2) 51-64
(PMID:26870683) J Tradit Complement Med 2015 8 6(1) 66-71
(101) https://www.an.shimadzu.co.jp/hplc/prominence/l323.pdf