健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ウコン [英]Turmeric [学名]Curcuma longa L.

概要

ウコンは、平安時代中期に中国から渡来したショウガ科の植物で、インド、中国、インドネシアおよび他の熱帯の国々で広く栽培されている。一般にウコンという名称がつくものには、ハルウコン (Curcuma aromatica) 、アキウコン (Curcuma longa) 、ムラサキウコン (Curcuma zedoaria) 、ジャワウコン (Curcuma xanthorrhiza) があるが、正式な和名のウコンは香辛料として用いられるアキウコン (Curcuma longa) をさす。ここに記載した内容はアキウコンについての情報である。含有成分の1つ、クルクミンについては別項参照。アキウコンは、俗に、「肝臓の機能を高める」といわれ、消化不良に対しては一部にヒトでの有効性が示唆されているが、信頼できるデータは十分ではない。ドイツのコミッションE (ドイツの薬用植物の評価委員会) は、アキウコンの消化機能不全への使用を承認している。安全性については、通常食事中に含まれる量の摂取であれば、おそらく安全であるが、過剰または長期摂取では消化管障害を起こすことがある。アキウコンは胃潰瘍または胃酸過多、胆道閉鎖症の人には禁忌とされ、胆石の人は医師に相談する必要がある。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・根茎は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。
・GRAS (一般的に安全と見なされた物質) 認定。
・「既存添加物」ウコン色素 (クルクミン) は着色料。ウコン粉は香辛料、着香料。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・黄色色素のクルクミノイド類 (主にクルクミン (curcumin) 、デメトキシクルクミン (demethxycurcumin) 、ビスデメトキシクルクミン (bis-demethoxycurcumin) ) が3〜6%含まれる (PMID:6993103)
・精油 (3〜5%)には、ターメロン (turmerone) 、セスキテルペン類などが含まれる。この他、デンプン、カリウム、ビタミンC、カロテンを含む。

分析法

・有効成分としてCurcuminの定量は、紫外可視 (UV) 検出器を装着した高速液体クロマトグラフィー法により分析されている。
1) クルクミンを酢酸エチル/メタノールにより抽出し、β-17-エストラジオールアセテートを内部標準として、逆相カラム (C18カラム) 、移動相にアセトニトリル:メタノール:水:酢酸 (41:23:36:1) を用いたHPLCにて分離し、UV 検出器 (波長262 nm) により検出する (PMID:12450549)
2) Curcuminoid類であるCurcumin、Demethoxycurcuminおよびbisdemethoxycurcuminの分離定量法として、逆相カラム (C18カラム) 、移動相にメタノール/2%酢酸/アセトニトリル濃度勾配法 (gradient solvent system) を用いたHPLCにて分離し、波長425 nmで測定する (PMID:12059141)
・ウコン色素はC18カートリッジにより精製が可能であるとの報告がある (2001129242) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中で見当らない。


消化系・肝臓

一般情報
・消化機能不全への使用がコミッションE (ドイツの薬用植物の評価委員会) で承認されている (58) 。 ウコンの摂取量は、コミッションEの承認ハーブ (医薬品) では平均1.5〜3 g/日、別の文献(59)では1.5〜3.0 g/日(お茶として4.5〜9.0 g/日)とされている。
RCT
・消化不良の患者116名 (タイ) を対象とした多施設無作為化二重盲検試験において、ウコン (Curcuma domestica Val.) 製剤4カプセル/日、7日間摂取したところ症状の改善が見られた (PMID:2699615)
・血清ALT値が高めの成人60名 (試験群30名、平均39.0±8.5歳、韓国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、発酵ウコン粉末3 g/日を12週間摂取させたところ、ALP、γ-GTP、総ピリルビン、血清脂質値に影響は認められず、ALT、AST値の低下が認められた (PMID:23497020)

糖尿病・
内分泌

RCT
・健常成人11名 (21〜38歳、アメリカ) を対象とした、無作為化クロスオーバー比較試験において、シナモン3.0 g/日もしくはウコン2.8 g/日を4週間摂取させたところ、空腹時血糖値、血中脂質濃度に変化は認められなかった (PMID:18469248)
・健常成人14名 (平均29±1歳、スウェーデン) を対象としたクロスオーバープラセボ比較試験において、ウコン6 gの単回摂取は、75g糖負荷試験の血清インスリン濃度を上昇させたが、血漿グルコース濃度やGI (グリセミック・インデックス) 値に影響は与えなかった (PMID:20937162)

生殖・泌尿器

RCT
・閉経前の女性30名 (試験群15名、平均34.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ウコン100 mg、チョウセンアザミ100 mg、ローズマリー100 mg、オオアザミ100 mg、セイヨウタンポポ100 mg、チョウセンゴミシ50 mgを含有するカプセルを4カプセル×2回/日、4月経周期間摂取させたところ、卵胞期初期のデヒドロアンドロステロンが低下したが、他の性ホルモンに影響は認められなかった (PMID:17684134)
・尿毒症性掻痒症の透析患者100名 (試験群50名、平均55.6±14.7歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ウコン1,500 mg/日を8週間摂取させたところ、血中高感度CRP濃度、かゆみの評価スコアが低下した (PMID:24482090)

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

その他
・他の化学療法に対して難治性である直腸結腸がん患者15名 (イギリス) を対象とした臨床試験において、440〜2,200 mg/日のウコンエキスを4ヶ月摂取させたところ、白血球のDNA付加物 (細胞の突然変異などの指標) に影響を与えなかったいう予備的な報告がある (PMID:11448902)

骨・筋肉

調べた文献の中で見当らない。

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

RCT
・血清CRPが高値を示す過体重または肥満の女性30名 (平均55.7±1.4歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ターメリック2.8 g/日を4週間摂取させたところ、体重、体脂肪、血圧、心拍、血糖値、炎症マーカー (CRP、IL-6、IL-8、IL-10、TNF-α) 、酸化ストレスマーカー (F2-イソプロスタン、酸化LDL) に影響は認められなかった (PMID:23150126)

その他

調べた文献の中で見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・強心作用、抗出血作用、LDLコレステロールの酸化抑制作用があるとされる (PMID:14764309)
・クルクミンはラットにおいて抗浮腫作用を示すと報告されている (23) 。
・経口投与で抗脂血症作用がある (24) 。
・健胃効果がある (17) (18) (24) 。
・ウコン末は局所作用により胃液分泌を高め、胃粘膜を保護する (24) 。
・肝臓における脂質過酸化を抑制する (24) 。
・利尿作用がある (17) 。
・胆嚢運動促進作用と明らかな抗炎症作用が示唆されている (58) 。
・アキウコンから抽出したクルクミンが実験的な動脈硬化を発症するウサギにおいて、LDLの酸化を抑制し血漿のコレステロール低下作用を示した (PMID:10559523)
・アキウコンの抽出物はウサギにおいて酸化ストレスと動脈内膜の脂肪線条の形成を抑制した (PMID:12117742)
・クルクミンはラットにおいて四塩化炭素による肝障害を抑制した (PMID:10813555)
・クルクミンの胆汁排泄促進活性は実験的に多数報告されている (58) (23) (24) 。
・麻酔したイヌにウコンを投与し利胆作用を調べたところ、胆汁排出増加が見られたが、その作用は弱いものであった (18) 。
・クルクミン脂溶成分はラットにおいて抗炎症作用、抗関節炎作用を有することが証明されている (23) (24) 。
・ウコン水浸剤 (1:3) は試験管内で、各種皮膚真菌に対し抑菌作用が見られた (18) 。試験管内で抗菌 (24) 、抗カビ作用がある (23) (24) 。
・エキスがチャイニーズハムスターのダツロリンパ腺腫細胞に対する抗がん作用を有する (23) 。
・クルクミンは局所適用により皮膚腫瘍抑制作用がある (24) 。
・エキスは抗酸化、突然変異抑制作用がある (23) 。

安全性

危険情報

<一般>
・食物中に通常含まれる量であればおそらく安全である (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中の多量摂取は、月経出血と子宮を刺激するので使用しない (94) (22) 。
・授乳中の多量摂取は、信頼できるデータが十分でない (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・過剰にまた長期間摂取すると、消化管障害あるいは消化管の不調が起きることがある (64) (63) 。
・治療目的で用いられる摂取量は、胆管障害または胆石には使用してはならない。アキウコン (C.longa) は胃潰瘍または胃酸過多には使用してはならない (22) (64) (63) 。
・免疫が抑制されている人は、使用する際に注意が必要である (63) 。
<被害事例>
・健常成人11人 (21〜38歳、アメリカ) を対象とした無作為化クロスオーバー比較試験において、ウコン2.8 g/日 (シュウ酸塩55 mg含有) を4週間、サプリメントとして摂取させたところ、シュウ酸塩付加試験 (シュウ酸塩63 mg含有ターメリック3.2 g摂取) における尿中シュウ酸塩排泄量が増加した (PMID:18469248)
・C型慢性肝炎や慢性B型肝炎、II型糖尿病などの原疾患のある成人11名 (男性8名、女性3名、平均54歳) においてウコンとの関連が疑われる肝障害が報告されている。ウコンの摂取期間は3日〜5年、11名のうち追跡可能であった10名は摂取中止により回復、回復または軽快までに要した期間は1日〜37週であった (101) 。
・C型慢性肝炎の患者は鉄過剰を起こしやすいことから鉄制限食療法が実施されるが、アキウコンの製品には鉄を多量に含有するものがあり、注意が必要である (PMID:17048058)
・ウコン摂取との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。
1) 薬剤性肝障害22例のうちウコンによるものが11例ある (2004263248) 。これらの事例報告ではウコン摂取量、摂取期間、また、摂取した対象者は不明。
2) 子宮筋腫による子宮全摘術、卵巣嚢腫による卵巣摘出術を受け、アルコール性肝障害の診断を受けた50歳女性 (日本) が、原種ウコン茶を摂取 (摂取量は不明) したところ、摂取後12日で皮膚掻痒・嘔気が生じ、摂取後18日で眼球黄染を発症した (2005140108) 。
3) プレドニゾロンでコントロール良好な自己免疫性肝炎の66歳女性 (日本) がウコン製品 (成分と摂取量は不明) を約10 g/日、約4ヶ月摂取したところ、自己免疫性肝炎が増悪し、ウコン摂取を中止したところ、肝機能検査値 (GOT、GPT、γ-GTP値) が正常値に近づいた (2002028078) 。
4) 58歳男性 (日本) が繰り返す顔面の色素斑を主訴とし、ウコンによる薬疹と診断された(2004276909) 。
5) 66歳の男性 (日本) が自家栽培のウコン茶を毎日1年間摂取したところ、全身に痒みを伴う皮疹が出現した (2004276908) 。
6) 61歳男性 (日本) で漢方外用剤による皮疹が出現し、漢方外用剤に含まれるウコンによる接触性皮膚炎と診断された (2000183593) 。
7) 32歳女性 (日本) が健康食品としてウコンの錠剤を10錠/日、約2ヶ月服用したところ、著明な高脂血症と肝障害をきたした (2006127731) 。
8) 57歳男性 (日本) が健康食品としてウコンを2年間内服したところ、全身に痒みを伴う紅斑を認め、ウコンによる薬疹と診断された (2007023541) 。
9) 糖尿病と脂肪肝を患っている30代男性 (日本) が、飲酒時にウコンを酒に混ぜて1ヶ月程度摂取したところ、肝機能が低下した (2006127897) 。
10) 軽度肥満でよく飲酒をする30代男性 (日本) がウコンを大量に摂取していたところ、肝機能が低下して入院し、その後死亡した (2006127897) 。
11) II型糖尿病、脂質異常症の既往歴のある61歳男性 (日本) が、ノニジュースを450 mL (常用量の約15倍、摂取期間不明) 、ウコン含有飲料を100 mL (1本のみ) 摂取したところ、数日以内に吐き気、褐色尿、肝胆道系酵素値の上昇が認められた。DLSTによりウコンが陽性、およびDDW-J2004薬物性肝障害ワークショップの定義より、ウコンあるいはノニによって発症した薬剤性肝障害と診断された (2011013615) 。
12) 55歳男性 (日本) が、4年前からウコン粉末を含む製品を毎日摂取 (摂取量等の詳細不明) していたところ、全身に掻痒を伴う紅斑、水疱、びらんが生じた。ウコン関連製品 (カレーを含め) の摂取中止により1週間で症状はほぼ改善したが、自己判断によりウコン製品を再摂取して症状が再発したため、ウコンによる多発性固定薬疹と診断された (2006061261) 。
13) 肝機能異常のある74歳女性 (日本) が、ウコンを1年間程度摂取したところ (摂取量等の詳細不明) 、全身倦怠感、黄疸が出現。AST値、ALT値の著明な上昇と、ALP値、γ-GTP値、総・直接ビリルビン値の上昇が認められたため、ウコン摂取を契機とした胆管障害を伴う自己免疫性肝炎と診断された (2004041382) 。
14) 一過性脳虚血、左頸動脈狭窄の既往歴がありバイアスピリンを服用している62歳男性 (日本) が、10年前から自家栽培のウコンスライスを、2年前からウコン粉末を摂取していたところ、体幹と四肢に強い掻痒を伴う紅斑と丘疹が出現して医療機関を受診。バイアスピリン、ウコン粉末によるDLST (リンパ球刺激試験) は共に陰性 (ウコンスライスでは未実施) 、ウコンスライスとウコン粉末の中止および薬物投与により症状は改善したが、薬物投与の中止により、以後数回にわたって症状が再燃した。その後の調査により、数ヶ月前からショウガを毎日摂取していたことが判明、ウコンおよびショウガ摂取を中止したところ、1ヶ月後には紅色丘疹は軽快したため、ウコン摂取が誘因と考えられる慢性痒疹と診断された (2012088867) 。
15) 10年間多量に飲酒をしていた38歳男性 (日本) が、飲酒による肝機能低下を予防する目的で、ウコンおよびシジミエキスを含む健康食品を毎日、2ヶ月程度摂取したところ (摂取量不明) 、心窩部痛、背部痛が生じて医療機関を受診、血中肝酵素値の上昇が認められた。DLSTにおいて、ウコンを含む健康食品が陽性であったため、慢性アルコール性肝障害をベースとしたウコンによる急性薬剤性劇症肝炎と診断された (2009118130) 。
16) 18歳女性 (日本) が、ウコンを1日通常量 (詳細不明) を約4ヶ月、通常量の3倍を約3ヶ月摂取したところ、眼球黄染が出現。その後も約1ヶ月継続摂取したところ、全身倦怠感、微熱が生じて医療機関を受診。肝生検などから、本患者は自己免疫性肝炎から肝硬変に進展しており、そこにウコンが原因と思われる急性肝障害が加わったと診断。なお、ウコン摂取期間中に不正出血のため2種類のホルモン剤を併用したが、DLSTによりウコンのみが「可能性が高い」であった (2006204917) 。
17) 消化管潰瘍、子宮内膜症、骨関節炎、胃食道逆流症、抑うつ、軽度の喘息の既往歴のある43歳女性 (アメリカ) が、抗炎症目的でウコン450 mg/日の摂取を開始したところ、直後から胸焼け、上腹部不快感を4〜5回/週生じた。オメプラゾールまたはパントフラゾール (胃酸抑制薬) の服用により症状の軽減は見られたものの、ウコンを摂取していた約1年半の間、症状はおさまらず、ウコンの摂取中止により改善した (PMID:26192422)

・職業的にウコンを使用していた64歳男性 (インド) と59歳女性 (ポーランド) が、手や前腕、足の甲に紅斑や硬化、丘疹、水疱、掻痒などの症状を呈し、接触皮膚炎と診断された (PMID:9686976) (PMID:2960490)
・60歳女性 (フィリピン) が、筋肉痛のためにウコン粉末を添加したココナツオイルを下肢に塗布し、マッサージしたところ、翌日から数日間、かゆみを伴う湿疹を生じ、パッチテストにてウコンに陽性を示した。ウコン茶を3ヶ月前から摂取していたが、飲用によるアレルギー症状は出現していなかった (PMID:27264290)
・健常者12名 (男性7名、女性5名、インドネシア) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、クルクミン20 mgを経口単回投与したところ、摂取後2時間にわたって胆のう萎縮が起こった (PMID:10102956)
・胆石の人は医師に相談してからのみ使用可である (23) (58) (63) 。

禁忌対象者

・胆道閉鎖症の人には禁忌 (23) (58) 。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・フルインジオン (抗凝固薬) を服用中でINR2〜3に安定していた56歳女性 (フランス) が、ウコン茶 (約2.5 gを浸出したもの/日) を5日間摂取したところ、INRが6.5まで急上昇し、ウコンの摂取中止15日後に回復した (PMID:25230280)
・健康な成人男性6名 (18〜35歳、サウジアラビア) を対象とした試験およびin vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ウコンのエタノール抽出物の摂取はCYP2D6活性を阻害した (PMID:24510399)
<試験管内・動物>
・ラットを用いた実験において、ウコンは肝臓の薬物代謝酵素チトクロムP450 (CYP) 1A1、1A2を強力に阻害し、CYP2B1、2B2をやや弱く阻害し、CYP2E1を軽度に阻害するため、CYPによって代謝される薬物の効果に影響を及ぼす可能性がある (63) 。
・動物実験 (ラット) において、ターメリックジュースの摂取はタクロリムスの血中濃度時間曲線下面積 (AUC) を増加させた (PMID:22123127)
・in vitro試験において、ウコンを投与したラット肝ミクロソームでは、シスプラチンおよびパクリタキセルによるCYP2E1とCYP3A1/2の活性阻害作用が、CYP2E1では弱くなりCYP3A1/2では強くなった (PMID:24882083)
・in vitro 試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ウコンのアルコール抽出物はCYP2C9活性を阻害した (PMID:23964176)
・in vitro試験 (ヒト血液) において、ウコンの水抽出物には血栓溶解作用が認められたため (PMID:24826011) 、抗血小板薬または抗凝血薬との併用には注意が必要である。

動物他での
毒性試験

急性毒性試験:マウスにウコン (0.2%もしくは1%) 含むエサを14日間摂取させたところ、肝毒性が確認された (PMID:9704820) 。マウスにウコン (0.2、1、5%) またはウコンのエタノール抽出物 (0.05、0.25%) を含む飼料を14日間摂取させたところ、肝毒性 (再生肝実質細胞の凝固性壊死) が確認された (PMID:9782784)
ウコンの成分であるクルクミンは、第61回JECFA (2003.6) において添加物としての再評価がなされ、ADIは0〜3 mg/kgbwとされた (PDFはこちら) 。
・ウサギ角膜の上皮損傷と角膜穿孔創に対して2.8%クルクミン水抽出物を滴下すると、治癒する時間が延長したという報告がある (1986042980) 。
・動物実験 (ラット) において、精油を経口投与したところ、肝毒性と腎毒性 (0.5 g/kg、13週間) 、遺伝毒性 (1 g/kg、14日間) のいずれも認められなかった (PMID:23201370)
・動物実験 (ラット) において、根茎の多糖類抽出物の最大耐性量は5 g/kg体重以上であった (PMID:24455673)

AHPAクラス分類
及び勧告

・根茎:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・食物中に通常含まれる量であればおそらく安全である。しかし、それ以上の量の摂取については信頼できるデータが十分でない。
・過剰に長期間摂取すると、消化管障害あるいは消化管の不調が起きることがある。
・アキウコン (C.longa) は胃潰瘍または胃酸過多には使用してはならない。
・胆道閉鎖症の人には禁忌。胆石の人は医師に相談してからのみ使用可である。
・ウコンの成分であるクルクミンは、第61回JECFA (2003.6) において添加物としての再評価がなされ、ADIは0〜3 mg/kgbwとされた(PDFはこちら) 。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・消化不良に経口摂取で有効性が示唆されている。

参考文献

(17) 天然薬物辞典 廣川書店 奥田拓男編
(18) 和漢薬百科図鑑/II 保育社 難波 恒雄 著
(23) 天然食品・薬品・香粧品の事典 朝倉書店 小林彰夫ら 監訳
(24) 漢方薬理学 南山堂 高木敬次郎ら 監修
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(58) The Complete German Commission E Monographs
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(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
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