健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

イチョウ [英]Ginkgo、Ginkgo、Maidenhair tree [学名]Ginkgo biloba L. イチョウ科[イチョウ属]

概要

イチョウは、中国原産で、日本でも数多く栽培されている落葉高木である。中国や日本では種子を漢方として古くから利用しており、中国では紀元前2600年に既に喘息や気管支炎に用いていたという記録がある。イチョウの中国語名は「銀杏」、「白果」、「公孫樹」であり、中薬ではその種子のみを用いている。近年、イチョウの緑葉から調製したエキスの有効性に関する研究が国内外で実施され、イチョウの情報は、ほとんどがイチョウ葉エキスとなっている。ここではイチョウ葉エキス以外について述べる (イチョウ葉エキスについては別項参照) 。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・別名としてギンナン/ハクカがある。
・種子と葉は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当 (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・種子には青酸配糖体が含まれる (94) 。

分析法

・銀杏中毒患者の血清中の4-O-メチルピリドキシンHPLCを用いた分析法が報告されている (2005215711)。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当らない。


消化系・肝臓

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糖尿病・
内分泌

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生殖・泌尿器

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脳・神経・
感覚器

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免疫・がん・
炎症

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骨・筋肉

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発育・成長

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肥満

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その他

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試験管内・
動物他での
評価

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安全性

危険情報

<一般>
・ローストした種子や加工していない植物の摂取は危険性が示唆されている (94) 。
・生の種子の摂取はおそらく危険である (94) 。
・銀杏中毒は銀杏に含まれる4-O-メチルピリドキシンがビタミンB6の構造と類似しており、脳内のGABA生成過程でビタミンB6の補酵素としての作用を競合的に阻害し、痙攣が誘発される (2003225671) (PMID:11826216)
・果肉は少量でも重篤な症状 (口の周りが赤くなる、直腸の炎症、肛門括約筋の痙攣) を起こすことがある (94)。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中の摂取は危険性が示唆されている。分娩誘発作用やホルモン作用、出血傾向の可能性が指摘されているため、妊娠中の使用は避ける (94) 。
・授乳中の安全性については十分なデータがないため使用を避ける (94)。
<小児>
・種子の摂取はおそらく危険である。生の種子の摂取は死に至る可能性がある (94) 。
<その他>
・果肉の外用で、重篤な皮膚アレルギー症状や粘膜・腸管の炎症が起きることがある。ウルシ科の植物 (マンゴー、カシューナッツも含む) にアレルギーのある人は、銀杏にもアレルギーである可能性が高い (94)。
・ツタウルシアレルギーのある人は、アレルギー性交差反応が起こる可能性がある(PMID:3219836)
<被害事例>
・イチョウの果実や種子との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。
1) 1歳5ヶ月女児 (日本) が多量の銀杏を摂取したところ (正確な摂取量不明) 、嘔吐、全身性強直性痙攣、意識障害を呈した (2001054559)。
2) 2歳女児 (日本) が炒った銀杏を50〜60個摂取し、7時間後に嘔吐と下痢、9時間後に痙攣を呈する銀杏中毒を起こした (PMID:11826216)
3) 25歳女性 (フランス) がローストしたイチョウの実を摂取したところ(摂取量不明)、前腕の灼熱感や腫れ、紅斑、顔や首、大腿部に皮膚炎が生じた (PMID:3219836)
4) 69歳女性、62歳女性、68歳男性 (フランス) が銀杏拾いや果実の皮むきをした1〜4日後に痒みを伴う皮疹を生じた (2004184832)。
5)2歳1ヶ月男児 (日本) が、オーブンで加熱調理した銀杏を20〜30個摂取し、約10時間後より、嘔吐、全身性強直間代性痙攣などが出現した。ビタミンB6製剤の投与により回復し、血清中4-O-メチルピリドキシン値が381 ng/mLと高値であったため、銀杏中毒と診断された (2010063767)。
6)高血圧症、肺腺がんなどの既往歴があり、40年来5〜10個/日の銀杏を摂取していた62歳女性 (日本) が、銀杏の外種皮 (果肉) を素手で触ったところ、約1週間後に下肢の痒みを伴う紅斑、顔面に浮腫性紅斑が出現し、接触皮膚炎と診断された。その4日後、銀杏を50個以上摂取したところ、数時間後より顔面の発赤、腫脹、意味不明の言動などが認められた。ビタミンB6投与および銀杏摂取中止により回復し、パッチテストにより銀杏が陽性であったため、銀杏によるアレルギー性接触皮膚炎後に生じた銀杏中毒と診断された (2006288208)。
7) 28歳男性 (日本) が銀杏を約50個摂取し、痙攣と嘔吐を呈する銀杏中毒を起こした (2008168426)。
8) 1歳3ヶ月男児 (日本) が、焙った銀杏を7時間のうちに約50個摂取し、痙攣、意識障害を呈する銀杏中毒を起こした (2010027924)。
9) 41歳女性 (日本) が炒った銀杏を60個摂取し、4時間後から嘔吐、下痢、めまい、両上肢振戦、悪寒を呈する銀杏中毒を起こした (2011140332) 。
10) 66歳女性 (日本) が手袋をして銀杏拾いをした5日後に、前腕、首、顔に皮疹、水疱を呈した。パッチテストにより銀杏およびイチョウ葉の抽出物が陽性であったため、銀杏とイチョウ葉による接触性皮膚炎と診断された (PMID:23965545)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当らない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当らない。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・根抽出物を投与:マウス静注162 g/kg (91) 。
2.TDLo (最少中毒量)
・根抽出物を投与:ヒト経口 (間欠的) 8 mg/kg/1週 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・ローストした種子や加工していない植物の摂取は危険性が示唆されており、生の種子の摂取はおそらく危険である。
・果肉は少量でも重篤な症状 (口の周りが赤くなる、直腸の炎症、肛門括約筋の痙攣) を起こすことがある。
・ウルシ科の植物 (マンゴー、カシューナッツも含む) にアレルギーのある人は、銀杏に対してもアレルギーである可能性が高い。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
種子の有効性については、信頼できる科学的データが十分でない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:11826216) Pediatrics.2002 Feb;109(2):325-7.
(2005215711) Biological & Pharmaceutical Bulletin. 2004; 27(4):486-91
(2003225671) 小児科. 2003; 44(3):387-91
(2001054559) 新潟市民病院医誌. 2000; 21(1):45-7
(2004184832) 練馬医学会誌. 2003; 10巻 Page85-88
(PMID:3219836) Contact Dermatitis. 1988 Oct;19(4):281-3
(2010063767) 小児科.2009;50(12):2079-82
(2006288208) 西日本皮膚科.2006;68(3):269-73
(2008168426) ICUとCCU. 2008; 32(2):167-72.
(2010027924) 秋田県医師会雑誌. 2009; 60(1): 43-5.
(2011140332) 日本救急医学会雑誌. 2010; 21(12):956-60.
(PMID:23965545) Eur J Dermatol. 2013 Jul-Aug;23(4):548-9.
(94) Natural Medicines
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).