健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ウメ [英]Japanese apricot [学名]Prunus mume Sieb.et Zucc. バラ科 [サクラ属]

概要

ウメは、古代中国より渡来したバラ科の実で、日本では漢方として、また民間薬として利用されてきた。中国では紀元前200年より、ウメを燻製にしたものを烏梅 (ウバイ) と呼び、中国の伝統療法として用いている。俗に、「抗菌活性がある」「消化器系への効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが十分ではない。安全性については、適切に用いれば安全であるが、生の青梅には青酸配糖体が含まれるので摂取は避ける。また、梅干を摂取する場合は塩分の取りすぎに注意する。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・別名としてウバイがある。果肉・未成熟の実は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・リンゴ酸やクエン酸、コハク酸などの有機酸が含まれる。未成熟のうちに落果したものにはかなりの量の青酸配糖体アミグダリン (amygdalin) が含まれる。種子の中の仁にもアミグダリンを含む。その他、シトステロール (sitosterol) 、オレアノール酸 (oleanolic acid) 、セリルアルコール (ceryl alchole) など。
・梅の未熟果 (青梅) の果肉や成熟果の種核には青酸配糖体であるアミグダリンを含む。(財) 日本健康・栄養食品協会 (JHFA) 規格には安全基準としてシアン化合物 (HCNとして) が不検出であることが要求されている。アミグダリンは青梅に含まれる酵素エムルシンによりグルコース、シアン化水素、ベンズアルデヒドに分解され、ベンズアルデヒドは酸化して安息香酸を生ずる。

分析法

・HPLCを用いたシアン配糖体・ベンズアルデヒト・安息香酸の同時定量法が報告されている (101) (102) 。
・生梅を加熱して梅エキスを製造する工程で、糖質である5-ヒドロキシメチルフルフラールとクエン酸がエステル結合したムメフラールが生成する (103) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中で見当らない。


消化系・肝臓

調べた文献の中で見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中で見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中で見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中で見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中で見当らない。

骨・筋肉

調べた文献の中で見当らない。

発育・成長

調べた文献の中で見当らない。

肥満

調べた文献の中で見当らない。

その他

調べた文献の中で見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・食欲増進剤になる (10) 。
・烏梅のエタノールエキスにはグラム陽性菌及びグラム陰性の腸内細菌や各種真菌に対して試験管内で顕著な抑制効果あり (18) (23) 。
・梅の煎液には抗菌、抗真菌作用がある (29) 。
・モルモットにおいてタンパク質過敏、ヒスタミンショックによる死亡例を烏梅単品及びその合剤が減少させた (18) 。

安全性

危険情報

<一般>
・加工したウメを通常の食品として摂取することはおそらく安全である (94) が、生の果実を摂取することは危険性が示唆されている (94) 。青梅にはわずかにプルナシンやアミグダリンなどの青酸配糖体が含まれるので生食はしないこと (29) (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・通常の食品として摂取することはおそらく安全であるが、食品として摂取する以外の目的での使用ついての安全性は、信頼できる情報が不十分であるため使用を避ける (94) 。
<被害事例>
・ウメ摂取との因果関係が疑われる過敏症が報告されている。
1) 17歳女性 (日本) が市販の「シソの葉入り梅干」1個を摂取したところ、10〜15分後に蕁麻疹と呼吸困難が出現し、ウメ果実による過敏症と診断された (2004276905) 。
2) 51歳女性 (日本) が市販の梅干 (直径3 cm大、15 gのものを2個) 摂取後、食後の運動中に蕁麻疹と意識消失発作を起こし、梅干による運動誘発性過敏症が疑われた。この患者は自家製、内容成分の明確な (共に防腐剤、着色料添加なし) 梅干でも同様の症状を起こし、また白桃による口腔アレルギー症候群、みかん・ライチによる運動誘発性過敏症も疑われていた (2004101545) 。
3) アレルギー性鼻炎や、ウメ、モモ、リンゴ、オレンジ、グレープフルーツによる口腔内違和感や蕁麻疹などの経験がある53歳女性 (日本) が、普段はウメの摂取を避けていたが、健康食品として勧められたウメ (黒酢漬け) を1個摂取した5分後より蕁麻疹、呼吸困難が出現した。プリックテストにより、黒酢に漬けたウメおよび梅干しが陽性、黒酢は陰性であったため、摂取したウメによる口腔アレルギー症候群と診断された (2007146428) 。
4) 9年ほど前から花粉症の既往歴がある39歳男性 (日本) が、バファリンを内服後に梅干を摂取したところ、1時間後に眼瞼浮腫、鼻閉、呼吸困難、手掌の違和感、蕁麻疹が生じた。プリックテストにより梅干の果肉が強陽性、負荷試験により、アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどのNSAIDsによる増強効果でアナフィラキシーに発展した梅干アレルギーと診断された (2009266915) 。

禁忌対象者

調べた文献の中で見当らない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・抗凝血作用や抗血小板作用のあるハーブ、サプリメントと併用すると、出血のリスクが増加する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中で見当らない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・通常の食品としての摂取ではおそらく安全であるが、青梅にはわずかに青酸が含まれるので生食はしないこと。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ヒトに対する有効性について参考となる十分なデータは見当たらない。

参考文献

(29) 牧野和漢薬草大図鑑 北隆館
(10) ハーブ大全 小学館 R.メイビー
(18) 和漢薬百科図鑑/II 保育社 難波 恒雄 著
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(23) 天然食品・薬品・香粧品の事典 朝倉書店 小林彰夫ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(101) 食品衛生学雑誌 (1992) 33,183
(102) 食品衛生学雑誌 (1992) 33,189
(2004276905) 皮膚病診療. 2004; 26(8):987-90
(2004101545) 日本皮膚アレルギー学会雑誌. 2003; 11(2):62-6
(94) Natural Medicines
(2007146428) 臨床皮膚科.2007;61(2):132-4
(2009266915)アレルギー.2009;58(3-4):408.